CASE STUDY

ドローン操作さえできれば屋根工事を受注。資材の節減、工事単価の向上にもつながり、事業の急成長に貢献するDroneRooferの影響力とは?

FCR株式会社
古堅 辰明様

わずか2年で店舗数を3倍に拡大――そんな急成長を続けるFCR株式会社(屋号:トベシンホーム)は屋根・外壁工事を主業務とし、千葉・茨城・埼玉に10店舗を展開しています。同社は、ドローン機体と屋根・外壁の点検に必要なサービスをオールインワンで提供する『DroneRoofer(ドローンルーファー)』を2022年に導入しました。当初2機だったドローンは、現在では8機にまで増え、それでも足りないほどだとのことです。同社の成長にDroneRooferの活用がどのように寄与しているのか、FCR株式会社のエリアマネージャー、古堅辰明氏に伺いました。

DroneRooferの資料

貴社の状況に合う適切な、
DroneRooferの活用方法がわかります。

  • ・外装点検を誰でも、安全に実施したい
  • ・積算や見積など提案準備を効率化したい
  • ・リフォーム提案で他社と差別化したい

DroneRooferがコスト削減と相見積受注の強力な相棒に。 実感した3つの効果

―――DroneRooferの導入にあたって、期待していた効果を教えてください。

古堅様:導入にあたり、まず期待していたのは点検作業の安全確保でした。従来、屋根に上って点検する際には、どんなに注意しても常に事故のリスクが伴いました。弊社は業務の9割が屋根・外壁工事であり、店舗の増加に伴い点検件数も増加します。リスクが高まる中、安全性の確保は重大な課題でした。ドローンを使用することで、屋根に上がる必要がなくなり、安全性が大幅に向上しました。このことが人材の定着にも寄与していると感じています。

また、弊社は大手の下請けの仕事は行わず、一般の方を主な顧客としているため、お客様からの信頼度が会社の成長に直結します。つまり、工事提案と価格にうそやごまかしがないことを明確に示す必要があります。

―――そこでDroneRooferの積算機能にも着目されたのですね。

その通りです。安全性と透明性の確保は、弊社が成長するための必須要件でした。ドローン点検であれば、事故のリスクをほぼゼロにできます。また、DroneRooferの鮮明な画像を用いることで、屋根全体から細部までをお客様にご覧いただける上、ほぼ正確な屋根面積も算出できます。これにより、屋根に上らず積算ができることは安全性の確保につながりました。同時に提案や価格の透明性を維持できるのは、大きなメリットだと思いました。

屋根の点検時間が半分以下になるほど作業が効率化

―――DroneRooferの飛行機能により点検作業の効率にも変化があったそうですね。

従来の屋根に上っての点検作業は、最短でも20分以上かかっていましたが、ドローン点検では10分ほどで済むため、従来の半分以下の時間で作業が完了します。 

1日に点検できる件数も、導入前は3件が限界でしたが、今では1日4件を問題なくこなせるようになりました。

梯子をかけるなどの屋根に上るの準備も不要となり、スタッフの体力的な負担も以前より大幅に軽減されています。

 正確な屋根面積の積算で発注資材のコストを節減 

―――DroneRooferの積算機能は、実際にはどのようなかたちで役立っていますか。

古堅様:屋根の面積を人が実測するよりも、手間や時間がかからないことが大きな利点です。

以前は、発注する部材と実際に使用する部材に差が生じることがあり、発注金額が変わってしまうことが問題となっていました。また、工事を提携している職人さんに発注する際、その差が見えにくいこともありました。しかし、現在では正確な面積を算出できるようになったことで発注する部材にブレがなくなり、以前と比べてより正確になりました。正確な数値は出ていませんが、発注金額も5%は削減できていると感じています。

ドローン操作さえできれば、屋根修理の必要性をお客様はすぐさま納得

―――ドローン点検で、特に留意していることはありますか。

古堅様:点検時には、できるだけお客様に立ち会ってもらうことです。私自身が点検する際には常にそうしており、スタッフにも同様に勧めています。

―――お客様が点検に立ち会うことで、どのようなメリットがあるのでしょうか。

従来の方法では、屋根の上で撮影した修理箇所の写真や、高所カメラで撮影した写真を見せても、傷んだ屋根の写真を見せる悪徳業者が存在するため、「これはどこの部分?本当に自分の家の屋根なのか?」とお客様が疑念を抱くこともありました。

しかし、ドローン点検の場合は、上空から全体を撮影し、修理が必要な箇所へズームインしていく過程を一緒にモニター画面で確認することができます。そのため、ごまかしが一切通用しません。「これは修理が必要だ」と、お客様の方から言い出されることも多いですよ。

―――それはドローン点検ならではの利点ですね。

当初、ドローン点検がどれほどお客様にインパクトを与えるかが少し懐疑的だったのですが、実際に使ってみると説得力は絶大でした。営業経験が浅い新人でも、ドローンを操作できれば屋根修理の提案が可能です。

また、外壁修理の際にも、現場で「ドローンを持ってきたので、ついでに屋根の点検も無料で行います」と伝えるだけで営業としては十分です。点検結果次第では、併せて屋根修理の発注をいただけるケースもあります。

同業者との相見積もりに必ず勝てる上に工事単価も高くなる理由

―――同業者との差別化という面ではいかがですか。

古堅様:40~50代のお客様は、ネットなどを通じて相見積もりを取る方が多いのですが、他社がドローンを使用していない場合、お客様は弊社に対してより強い信頼を寄せてくださいます。そのため、相見積もりで必ず勝つことができ、たとえ見積もり金額が他社より高くても、発注していただくことがよくあります。

―――お客様に与えるインパクトや信頼感が工事単価の引き上げにつながるのですね。

修理の必要性を理解されたお客様が、塗装修理の予定をカバー工法に変更されることもあります。その結果、数十万円だった修理が百数万円の工事になることもあります。

これはあくまで私の感覚値ですが、ドローン導入以前に塗装修理とカバー工法の比率が6対4程度だったのが、現在はその比率がほぼ逆転しています。

いまやドローンは導入当初の4倍に

―――ドローンの機数が8機にまで増えた経緯についてお聞かせください。

古堅様:2機のドローンでスタートした当初から大きな効果を実感できたため、新店舗の開業に合わせて、すぐに2機追加し、翌年にはさらに4機を追加しました。ドローン点検が各店舗の営業力強化に大きく貢献しているのは間違いありません。

―――操縦者は何名いますか。

営業スタッフ20名のうち、操縦者は17名です。それでも操縦者が足りないほど、8機のドローンはフル稼働しています。現在、店舗数も従業員数も2年前の約3倍に増加しており、ドローンを追加導入しなければ追いつかない状況です。 DroneRooferは1日受講するだけで操作できるようになりますし、故障などの対応も迅速にしてもらえる点が気に入っています。

従業員にも好評!ハラハラドキドキの屋根点検が楽しく誇らしい作業に

―――スタッフからの DroneRoofer への評価はどうですか?

古堅様:当然ながら安全面での評価は高いですね。それに加えて、「ドローンを飛ばせるのはかっこいい」という感覚を持っているスタッフも多いようです。お客様もドローンに興味を示してくださり、説明の際にはスタッフが少し得意げな表情になることもあります。新しいことに挑戦できるのは、仕事への良いモチベーションになっていると思います。

特に屋根に上ったり、高所カメラで点検した経験のあるスタッフは、「こんなに簡単に点検できるのか」と驚くことが多いですね。これまでハラハラドキドキしながら行っていた屋根点検が、今では楽しく、そして誇らしい作業に変わったことは確かです。

営業エリアの拡大、店舗数の増加を支えるDroneRooferに今後も期待

―――DroneRooferは受注件数や売上にどう貢献していますか。

古堅様:店舗数の増加に伴い現地調査件数も増加し、売上も上がっています。ドローンの活用との直接的な相関は明確ではありませんが、ドローン点検による透明性の高い提案によりお客様の信頼を獲得でき、受注件数の増加につながったことが、事業の成長を支えてきたと考えています。

押しつけや無理な営業をせず、DroneRooferを使って点検結果をお客様に見ていただくだけで営業活動が成立することは、とても大きな効果だと感じています。その点で売上への貢献度は非常に大きいと思います。

―――DroneRooferの活用に関する今後の展望をお聞かせください。

今期の売上は、おそらく18〜20億円くらいになる見込みです。今後の展開としては、1年に10億円ずつ売上を増やすイメージで構想しています。当然、新規店舗の開業も進めるため、ドローンや操縦者の増員が必要になります。今後も、弊社の成長を支える重要なツールとしてDroneRooferに大いに期待しています。

まとめ

古堅様は元々、ドローンは安全性への期待が第一でした。しかし、実際に使い始めてみると積算機能による業務効率化で1日の点検件数を増やせ、正確な部材発注による費用削減の効果もありました。また、お客様と一緒にドローンが映し出す屋根を見ながら点検することで正確な見積りができ、お客様の信頼度や満足度を向上させられ、それが他社との差別化にもつながっています。さらに、事故リスクをほとんどゼロにするドローン点検は、スタッフの定着率の高さにもつながっているといいます。人員不足が深刻化する中、雇用の安定は企業の成長にとって非常に重要です。DroneRooferの活躍とともに、トベシンホームがさらに躍進するよう、CLUEは今後も同社を支援していきます。

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