CASE STUDY

所用時間は5分!ドローンで「足場不要の屋根調査」が実現し、ミニクーパーで訪問する営業スタイルに

コトブキ
小野広和 様

屋根に登らず、簡単かつ安全に現地調査を済ませられる方法として、株式会社CLUEが開発したのが「ドローンを自動操縦して屋根の写真を撮るアプリ」である『DroneRoofer(ドローンルーファー)』です。

iPadをタップするだけで自動飛行、位置調整、撮影を完了できるため、操縦訓練は必要ありません。ドローン一式とiPadはもちろん、飛行に必要な許可申請、使用中のドローン保険、導入とアフターサポートまでワンパッケージでご提供しています。

今回は、実際にDroneRooferを導入している株式会社コトブキを訪問。代表取締役社長の小野広和様に、導入前後の変化や感じているメリット、施主の反応などを伺いました。

使ってわかった『DroneRoofer』3つのメリット

1. ドローンを飛ばした経験がなくても使える、操作性の良さ
2. 命の危険なく、天井高がある建物も即日で現地調査が可能
3. 施主へのスピーディな説明・対応、経過報告で信頼が増す

コトブキについて

株式会社コトブキ

業種:屋根外装工事、リフォーム事業

所在地:千葉県我孫子市

設立年月日:1993年9月9日

社員数:13名(お抱え職人60名)

購入の決め手は「DroneRooferがあれば解決する問題」に直面したこと

── コトブキ様はDroneRooferのリリース初期からご利用いただいていますね。

いやぁ、楽しくて仕方ないですよ、ドローン!

── 嬉しいです!「コトブキさんはドローンを使ってガンガン受注している」とウワサも聞いています。

それはちょっと大げさかな(笑)。でも、かなり活用はさせてもらってます。

── 今日はその楽しいところと、活用の仕方、導入後の成果などを伺えれば。これまでにも業態を変化させながら、新しいことに挑戦してこられたかと思います。

大元の創業は大正14年で、昭和40年には屋根瓦の販売を行う問屋になりました。僕は28歳でこの会社へ戻ってきたのですが、ある日、施工の案件が取れたんです。それが面白くて2年、3年と続けていくうちに、別会社にしないといけないくらいに成長しました。そこで立ち上げたのが、この「コトブキ」という会社です。

── 現在は屋根外装工事やリフォーム事業に注力されていますね。

リフォーム事業は3年前くらいから手がけています。人口減で新築需要が目減りするのはわかっていましたから、次のステップへ進んでいくためにリフォームにも注力するようになって、仕事の割合を増やしているところです。

── なぜ、DroneRooferを導入したのでしょうか。

屋根外装工事やリフォームで必要になるのが「現地調査」です。職人が屋根に梯子をかけ、写真を撮って確認するのが一般的ですが、受注前では足場がなく命綱もありませんから危険を伴う仕事です。

導入を決めた案件があるんです。ある時、現地調査へ赴いてみると、擁壁5メートルの上に立つ物件でした。屋根に上ると実質的に4階建てと同じような高さになってしまう。さすがに危険度が高いので断りを入れようと考えたのですが、施主から「そこをなんとか」と言われてしまって。そこで「DroneRooferがあれば解決する問題だ」と感じたんです。

── たしかにドローンであれば人が屋根に上がらずに、空撮写真で目的が果たせます。DroneRooferとの出会いは?

僕は屋根関連のとある協会の支部長と、首都圏の屋根外装工事を手がける若手の集まりにも加入しているのですが、そこでDroneRooferの話が挙がったことがありました。勉強会を開催したら参加者から反響があって、全国規模での勉強会にCLUE(DroneRooferの開発元)をお呼びして話を聞いても、やはり手応えを感じました。

CLUEから「屋根外装工事のニーズに合ったものを作りたい」と要望があり、開発でのヒアリングなどに協力を始めました。東日本支部のメンバーからも同じように声を集めているので、DroneRooferはまさに現場の声を反映しているアプリなんですね。ヒアリングにも協力して価値もわかっていましたから、完成したと聞いて「買ってみるしかないか!」と。

そうそう、ドローンを買う前に自分も空を飛んでみようと思って、この正月にハワイでスカイダイビングしたんですよ。それがウェブサイトの「TOPへ!」の写真です(笑)。

スーツでミニクーパー、それにドローン。営業スタイルにも変化あり

── そして、2018年3月始めから導入していただきましたが、使い心地はいかがですか。

今は毎週使っています。DroneRooferは出来が非常に良い。GPSを感知しさえすれば、iPadからボタンひとつでほぼ自動操作ですから。ドローンを飛ばした経験がなくても、すぐに使い始められました。

住宅地の電線など頭上に障害物がある場合も、少し離れた場所から飛ばして、リアルタイムに写る映像から見たいところをタッチすれば移動してくれます。直感的に使えますね。

── 使用する中で感じたメリットや気づきはありましたか。

営業と受注後と、どちらにもDroneRooferを活用しています。

僕の営業スタイルはDroneRooferが来てから変わりました。現地調査にも、スーツを着て、ミニクーパーのトランクにDroneRooferの一式だけを積んでいくんです。住宅街だと駐車スペースがないくらいの場所もありますが、小回りの利くミニクーパーなら入っていけます。

施主から「梯子は持ってきていないの?」と驚かれることも慣れましたね。その場で施主と一緒に映像を見ながら臨場感をもって営業ができるだけでなく、近隣の人から「うちも見てよ」と声をかけられたこともあります。そのときの点検料は無料で、「何か問題があればすぐにお声がけください」と言って(笑)。

── DroneRooferを使うこと自体が宣伝になることもあるんですね。

ありますね。ドローンを組み立て、飛ばして、写真を撮ってお見せする。作業負担なら5分の1になったでしょうか。60分ほどかかっていた現地調査が5分で終わりますからね。これまで現地調査は屋根伝いに1面ずつ撮影するのが通常でしたが、ドローンなら東西南北の4面を同時に撮影できるから楽なんです。

つまり、施主に話しやすく、時間が短縮でき、危険もなくなったわけです。

── 受注後、施工している間にはどのようにドローンを活用しているのでしょうか。

施主に施工風景をお見せしています。通常の家なら7棟分にもなる大型のグループホームの案件がありましたが、定期的に空撮写真を見せることで、紙芝居的に進捗報告ができました。これまで屋根の工事の多くは「誰からも見えない部分」でした。もちろん、職人たちが手抜きをしているわけではありませんが、写真を伴って説明しやすくなりました。

── 進捗の状況が見えるのは施主としては嬉しいですし、安心できそうですね。

こういったことはドローンがなければ実現しなかった仕事です。みなさん現地調査など「点検」業務までは考えが及ぶと思うのですが、「途中を見せる」という仕事にも使えると気づいたのは大きかったですね。

施主との信頼関係においては非常に役に立ってくれています。そのたびに現地へ赴く手間はありますが、コトブキのように地域密着型で仕事をしているからこそ、必要でもあると感じます。

── グループホームのような大型案件だけでなく、これまでにない仕事も受注できたそうですね。

我孫子市にある体育館の屋根を手がけることになりました。体育館のように天井高がある物件は梯子が届きませんからチャンスもなく、興味もなかった仕事です。ドローンがあれば屋根に浮いた錆もすぐに確認でき、仕事の幅が広がりました。お寺のように屋根が急勾配な建物でもドローンは活躍します。こういった屋根はそもそも人が上がれませんからね。

DroneRooferで撮影できる写真は、素材に書かれた建材メーカーの文字まで見えるほど鮮明です。天窓の水漏れの箇所まではっきり見えます。ですから、そもそも人間の手仕事とは「できること」が全く違うという印象です。

受注から少し逸れますが、お客様から面白いお声がけをいただいたこともあります。図面で積算は済んでいたのですが、施主の息子さんが工学部を志望する受験生で、「ドローンを飛ばすところが見たい」とリクエストをいただいて。そんな風に、会話や契約のきっかけになることもありました。

ドローンが施主と施工の「信頼」をつなぐ

── メリットを感じてもらえて、開発者としてはとても嬉しいです。もし、ドローンの導入を検討している人にアドバイスするとしたら、どのような声をかけますか。

初期費用がそれなりにかかることで二の足を踏む方も多いようですが、それも考え方次第かなと思っています。コトブキの場合は大型物件を受注することでき、それだけで元は取れました。それに、ドローンをお見せした案件は、今のところほぼ契約できていますから。

仲間からもよく「コトブキさんはなぜ仕事があるの?」と聞かれますが、これをやると決めれば、それに合わせた仕事があるものです。最近では施主から電話がきても「ドローンでいいですか?」と積極的に返しているくらい、我が社では活用の幅が広がっています。

── 使い続ける中で、DroneRooferに感じた可能性があればお聞かせください。

営業や受注後の報告だけでなく、リフォームや新築の引き渡し時にも使えると考えています。施主に鍵を渡す前に足場を解体するわけですが、その段階で屋根にクラックなどが入ってしまい、そのまま引き渡す可能性はゼロとはいえません。

引き渡し時の写真を残しておけば、その後の10年点検でクラックが見つかった場合にも、「どの段階から発生してしまったのか」について、施主側と施工側の対立が生まれるのを防ぐ要素のひとつになるはずです。両者にとって「信頼」を結べる意味でも有用です。

従来の屋根外装工事では気づかない、あるいは気づけないこと。見えないこと、わからないことが、そのままになってしまっていた部分は否めません。そこをDroneRooferで解消し、僕は仲間に「屋根も見える化しよう」と話しています。

── 見えるようにすることで、屋根外装工事業がこれまで手がつけにくかった課題を解決していく道筋になるのですね。最後に、DroneRooferの今後に期待したい部分があれば教えてください。

現在は写真のみの撮影ですが、動画でも記録できる仕組みがあるといいですね。施主に対して臨場感をもった紹介できますから、より「決め手」になると感じます。リアルさでいえば、やはり写真より動画に分があります。

積算ソフトとの連携もなされると、非常に使い勝手が良くなるでしょう。これはすでにアメリカでの先行例もあるため、遅かれ早かれ期待が持てると考えています。

今でも図面があれば積算は可能ですが、ドローンで拾ったそばから会社のPCにデータを飛ばせば、現地調査から帰ってくる頃には見積もりをまとめられ、すぐにLINEなどで施主に対しても提案できます。スピード感がアップするだけでなく、案件の幅が広がり、さらに仕事がしやすくなるのではないでしょうか。

株式会社コトブキ http://a-kotobuki.co.jp

取材・文章:長谷川 賢人

撮影:加藤 甫

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