屋根に登らず、簡単かつ安全に現地調査を済ませられる方法として、株式会社CLUEが開発したのが「ドローンを自動操縦して屋根の写真を撮るアプリ」である『DroneRoofer(ドローンルーファー)』です。
iPadをタップするだけで自動飛行、位置調整、撮影を完了できるため、操縦訓練は必要ありません。ドローン一式とiPadはもちろん、飛行に必要な許可申請、使用中のドローン保険、導入とアフターサポートまでワンパッケージでご提供しています。
本日はDroneRooferをご活用いただき、目覚ましい成果をあげられている『株式会社 岩建ホームテック』様にお伺いし、ドローン活用の秘訣、受注率の向上にドローンをどう活用されているか等、幅広くお話を伺ってきました。
貴社の状況に合う適切な、 DroneRooferの活用方法がわかります。
- ・外装点検を誰でも、安全に実施したい
- ・積算や見積など提案準備を効率化したい
- ・リフォーム提案で他社と差別化したい
目次
提案の説得力向上で受注率UP
── 本日はよろしくお願いします。岩建ホームテック様は当社のDroneRooferをお使いのお客様の中で、運用開始から軌道に乗られるまでが特に早かったお客様として、当社の中でもとても話題になっています。今日はドローン活用の秘訣について、色々と教えてください。
こちらこそよろしくお願いします。
── まずは御社のドローンの活用のしかた、特にどんな時に使っているのかをお伺いしていいですか?
はい、当社ではアポイント段階ではなく、提案依頼をもらってからのクロージングとして、ドローンを持って行っています。以前のクロージングは、お客様と話をしてから梯子をかけて屋根に登って、点検をしていたんですが、そこを今はドローンでおこなっています。
やること(提案)は一緒なんですが、梯子かけて登って、写真を撮ってきて、降りてきてから見せる、みたいな提案だとやはりリアルタイムではないというか。今はドローンを使うことで、現在進行形で点検と提案が同時にできる。なおかつドローン点検やりますよ、と言うとお客様が出てきてくれるので、その場でのクロージングに繋げられる率はあがりましたね。
ざーっと飛ばして写真を撮影した時に、ささっと全体像を紙に絵で書いちゃうんです。それを横目に見ながら、ドローンが今映しているものをお客様にも一緒に見ていただく。これによってその場で説明できるので、お客様も屋根壁の状態を実感しやすいようです。
現調のことをうちでは「○×(マルバツ)」というのですが、これまではマルバツとクローズが別の段階だった。それがDroneRooferによって、ひとつのステップにまとめられた、というのはとても効率化につながったと思います。
── これまでは「アポイント→現調→提案」の3ステップだったものが、「アポイント→現調&提案」の2ステップになった、ということですか?
そうですね。あとはもう金額だけ出さないで、あらかたの提案は終わらせて帰ってくる、ということができるようになった、ということです。
金額を出さないのは営業上の演出だったり、お客様がまだ工事内容や提案に腹落ちしていないこともあるので、ある種営業の感性みたいなところもありますが、受注まで持っていけるかどうか、という点では入り口のドローン点検が果たす役割はとても大きいです。
点検から提案まで一気通貫で工数削減
── DroneRooferを使うことで、現調のうちで受注できる率が上がった、という実感はありますか?
ありますね、まぁ僕は元々提案あんまり外さないんだけど(笑)、使い方次第では営業ツールとしてとても有用だと思う。
── 使い方次第、とはどういったことでしょうか?
例えば、ドローンを「屋根に登らずに屋根の写真が撮れるもの」とだけ捉えて写真を撮って終わりだと、まるっきり営業力にも関係なく、ただそれだけのツールになってしまう。そうではなくて、お客様と一緒に点検をするツール、として使えば、ドローンを飛ばして営業が初めて気づくところに、お客様も同時に気づいてもらえる。それによって共感してもらったり、一緒に発見してもらえることが提案の説得力に繋がると思います。お客様が見ていないところでドローン飛ばして写真撮って、後で見せます、では、これまでの営業と何も変わらない。
── ドローンを導入されたことで、営業の手法そのものが変わったということですね。その他の大きな変化はありますか?
屋根に登っているわけではないので安全性が確保されており、落ち着いて状況を見ることができるようになったこと、あとは何より、シンプルに体がラクですよね(笑)これから夏になってくると、日差しは強いし照り返しもあるし日除けは無いしで、1日2件の現場調査が限界なんです。そもそも屋根に登る姿勢って無理がありますしね。それがドローンによって、何件でもさばけるようになりました。
── これまで、1日3件以上の現場調査依頼等はよくあったんですか?
ありました。特に去年(2019年)の千葉の台風のときには、埼玉も例外ではなく本当に多くの依頼があって、断ってしまった案件も少なからずありましたね。今年はそういうことは無いので、「どんどんアポを持ってきて欲しい!」という感じですね(笑)
── 石山様はドローンをこれまで使われたことがない中で、どうやってそのように手法から変化させることができたのでしょうか?
そこは結局、営業上何をすべきなのか、という点にフォーカスしているからだと思います。営業としては結局、やるべきことは変わらないんです。提案に行って、写真を撮って、説明をして、お客様が納得していない部分があるなら戻って、納得してもらって、落とし込んで行って、金額を提示する。それをする上で、ドローンをどこの段階でどう使うか、と考えたらこうなった、という感じです。
見物客から月2件の工事受注と集客力UP
── 大変勉強になります。石山様の営業力の秘密はどんなところにあるのでしょうか?
うーん、こればっかりはね、その人の感性だからね(笑)どれだけ提案をお客様に寄り添っていられるか、お客様の外堀をどう埋めるか、というところなので、検討の内容、誰の意見を参考にするか、どうやってその場で回答をもらうか、みたいなところと、とはいえこれ以上押しちゃうとお客様自身が潰れちゃうな、とかもあるので、そこら辺は勘所ですね。
そもそも、お客様から「ちょっと考えさせて」と言われた時って、金額なのか工事内容なのか必然性なのか、どれかに収まるわけです。それを分解してあげて解決してあげて、「じゃああと何を悩むんですか?」と詰め切ること。お客様から「何日か考えさせて」と言われて「じゃあ決まったら連絡くださいね」となる案件は取れないですよ。
あとは、私の場合はですが提案は絶対に2パターン、念のために3パターン持っていくこともあります。例えば高齢のお客様の場合、家族構成とか子供は自立しているかとか、そういうことを聞いて「じゃあ家はあと何年保てばいいですかね?」というところを合意する。それが10年かもしれないし30年かもしれないけど、それに対応するパターンを持っていくことを心がけています。そうするとお客様としても「自分で選んだ」感覚があって納得いただきやすいです。
なんでもそうですが、例えば私みたいな業者が「これしか選択肢はありません」と提案を出しちゃうこともできるはできるんだけど、そうなるとお客様としては選択の余地がなくなってしまって、あとでわだかまりが残るかもしれない。それではやっぱり案件は取れないので、パターンを作ることは絶対にやっています。
── そのような話を社内に伝達する、石山様の営業スキルを広めていくのって、やはり難しいですか?
それは難しいですよ、永遠の課題じゃないですかね。私も他の支店とかから「なんで外さないの?」とか聞かれることも多いですが、やっぱり今言った説明をするしかないわけで、例えば他の営業の子が「外堀埋め切りました!」とか言ってても、自分からするとまだ逃げ道が残ってたりとか、そういうことはすごくあります。
ただ、それをひとつひとつ指摘すればいいかというとそうでもなくて、その人の感性でしか見えないこともあるから、むしろその感性を無くしてしまうこともありうる。難しいですね。
── 営業からするとスキルの横展開や伝達、は特に難しい分野ですね。その他、DroneRooferを使われて感じられた変化はありますか?
そうですね、これはドローンを使う前はなかったことなのですが、やはりドローンを飛ばしていると近所から人が集まってきて、そういった見物客の方から、1ヶ月で2件の受注がありました。これはひとえにドローンの宣伝効果でしょうね。そんなこともあって、5月では1,300万円くらい作りましたね。やはり当社(岩建ホームテック様)の得意科目として上葺きの塗装案件に持っていきたい、というのがあるので、その点とても助かっています。
── 色々とお話いただいてありがとうございます。最後になりますが、ドローンを使おうとされている方に向けて、何かメッセージはありますか?
そうですね、まずはやはり、これからくる夏がやっぱりラクですよ、と(笑)。これは冗談抜きで、やっぱり体力的に不安な中で現調してると100%集中して点検やるのも難しいですし、落ち着いた状態で、ラクに点検ができるドローンをおすすめします。
あとは、私が思うにですが、職人さんこそドローンを使った方がいいです。やはり屋根や壁を見る目を持っている人がやらないと、ただドローン飛ばしてよくわからん写真を撮ってきて…という風になってしまう。わかる人が飛ばせる、というのがいいんだと思います。
── 例えば、「屋根はわかるがドローンはわからない」人と、「屋根はわからないがドローンできる」人の2人1組で営業にいく、みたいな、いわばドローンを使ったOJTのようなことについてはどう思われますか?
うちではやらないでしょうね。新米とはいえ1件のマルバツ(注:岩建ホームテック様における現調のこと)に2人の工数を割くっていうことも考えにくいですし、第一DroneRooferがあれば「ドローンはわからない」みたいなことも特にないですからね。そのための、簡単に操縦ができて営業ツールとして使うためのDroneRooferだと思っているので。