2021.03.16

建設業がいますぐ始められるDXとは|DXの第一歩を踏み出すために

建設業のDX(デジタル・トランスフォーメーション)と聞いて、「大手ゼネコンでしか活用されていないもの」「中小企業では手が届かない、関わりが薄い施策」と思っていませんか?実は、DXといっても様々なアプローチがあり、なかには中小企業でも導入しやすいDXがあります。
この記事では、建設業に求められているDXの全体像を説明し、いくつかのDXの中から、特に現場で導入しやすく、実際に多くの現場で活用されているDXについて、わかりやすく紹介します。

DXに対する関心の高まりと、さまざまなDX施策

DXは様々な技術や取り組みを包括する概念なので、特に建設業で求められているDXがどのようなものなのか不明瞭な部分もあります。この章では、建設業で求められているDXについて理解するため、まずは建設業でのDXの根底となる課題意識を説明し、建設業で期待されているDXを紹介します。

1.なぜ今DXなのか:DXの課題意識

建設業では、2008年度から「情報化施工推進会議」が設立されるなど、現場の情報化については長く課題意識が持たれてきました。2016年度には国土交通省により建築現場の新基準「i-Construction」が導入され、建設業に情報化やデジタル化が強く求められていることが分かります。DXの推進は、大手事業者だけでなく中小事業者でも、以下に挙げる理由が共通することから、同様に求められているのです。その理由とは、主に「人手の不足」「生産性の低さ」の2点です。

https://www.mlit.go.jp/common/001014855.pdf

・人手の不足

国土交通省の調査によると、建設業に従事する技能労働者は毎年減少傾向にあり、しかもその多くは60歳以上になっています。現場の職人として若手が減ってしまい、さらに新規の採用も年々難しくなってしまっていることから、現在の建設業の担い手不足だけでなく、将来のさらなる労働人口減少への対処が喫緊の課題として求められており、DXによる工数削減、現場の効率化が期待されています。

画像出典:https://www.mlit.go.jp/common/001180947.pdf

・生産性の低さ

従来、建設現場の業者を取り巻く関係性は、元請を頂点としたピラミッド構造が確立されており、施工物件の異なるエリアを担当する事業者間の連携が弱いという実情がありました。このような関係性によって、事業者間の相互連携を取ることが難しくなり、生産性低下の原因となっていました。加えて、工事ごとの個別性が強いことから、ノウハウが蓄積されにくいという課題もあり、こういった煩雑な分業体制の効率化やノウハウの蓄積について、DXでの解決が期待されています。

また、建設業に限らず、インターネット上での「デジタルトランスフォーメーション」での検索も増加傾向にあるなど、人手不足や非効率な業務の解消といった課題に対する意識は、世の中全体としても近年急速に高まりつつあります。
建設業のみならず世の中全体でDXへの要請が高まってきている中、建設業にはどのようなDXがあり、何が導入しやすい施策なのでしょうか。

「デジタルトランスフォーメーション」でGoogle検索された回数の推移

2.建設業で期待されているDXとは

上記のような課題を解決するために期待されている建設業のDXは様々です。課題解決のアプローチは施策によって異なりますが、解決しようとしている課題は共通しています。いくつか、代表的な建設DXを紹介します。

・5G(第5世代移動通信システム)

携帯電話等でも取り沙汰されている5G技術は、高速大容量かつ多数同時接続の通信を可能とする技術です。5Gの通信を用いることで、特に現場状況のリアルタイム配信やコミュニケーションを促進し、現場と本社の情報格差を埋めたり、現場間の連携を強化することで、建設業の生産性向上が見込めます。国土交通省でも2020年に「建設現場の生産性を飛躍的に向上するための革新的技術の導入・活用に関するプロジェクト」の公募を開始する等、最新技術を使った現場の革新に期待が高まっています。

・IoT建機

IoT(Internet of Things:モノのインターネット)とは、様々な「モノ」がインターネットに接続され、通信を介して動作したり相互の情報交換を行うことを目的とした技術、またその概念です。建設業における「モノ」は主にクレーンやショベルカー等の建機が想定されており、IoT建機によって遠隔地からの建機操縦、情報処理をおこなうことで、現場作業の効率化が期待されます。また、IoT建機を使って得た情報をAI(人工知能)で解析することにより、より施工や調達の効率を高める等、現場を高度に管理する技術として実証実験が多く行われています。

画像出典:https://www.mlit.go.jp/tec/gijutu/kaihatu/pdf/h29/170725_06jizen.pdf

・3D_CAD

3D_CAD(3次元CAD)は、仮想上の空間に作図を行い、平面図と立面図を同じデータ上で表現する仕組みです。BIM(Building Information Modeling:建設工程を含む建物全体をデータで管理しモデリングする、という考え方)の中で使われることが多く、建材や図面情報を紙ではなくデータで管理する手法であるため、現場のペーパーレス化等を通した効率化、現場と本社で同じデータを参照できることによる情報格差の是正等が見込めます。

・各種現場連携アプリ等

現在、建設現場で急激な広がりを見せているのが、スマートフォンやタブレットを用いた現場情報の連携アプリ等です。現場の図面や顧客情報、工事進捗等をアプリで一元管理し、現場に関わる全ての人が同じアプリにアクセスすることで、相互連携の強化や情報格差の是正を見込んでいます。5GやIoT建機等の多くが実証実験段階、あるいは限定的な活用段階にあるのに対し、こういったアプリは参入障壁が比較的低く、市場への普及も進みつつあるため、取り入れやすいDXであることが特徴です。

DXの未来予測

このようなDXをさらに推進するため、さまざまな技術やサービスが開発されているだけでなく、各種の制度によって建設事業者を支援する仕組みが整えられています。この章では、DX推進のための制度について、また制度の意図についての解説を通して、DXの未来が急速に近づいてきていることを説明します。

1.DX推進を後押しする制度

DXの実行、導入にあたり、資金面での援助が制度として用意されています。主なものは毎年行われるIT補助金の制度や、経済産業省主導で行われる「DX投資促進税制」等があります。いずれの制度も、IT施策やDXの導入にあたり、一定額や一定率の補助金が交付されたり、要件に基づく投資に対して税額控除や特別償却が認められる制度であり、特にDX投資促進税制については適用期限が令和4年度(2022年度)末までとなっている等、国がDXによる従来型のビジネスモデル変革を急務として求めていることがわかります。

※参考:IT補助金( https://www.it-hojo.jp/ )
※参考:DX投資促進税制( https://www.meti.go.jp/main/yosan/yosan_fy2021/pdf/zeisei.pdf )
※本記事の解説は、制度の公式な案内ではありません。いずれの制度についても、詳細は公式サイトの情報をご覧ください。

2.なぜ、このような支援制度があるのか?

このような支援制度の背景にある業界の課題についてはすでに前章でも触れましたが、DX投資促進税制の適用期限など、事業者が制度を活用できる時期が区切られている理由は、前章の課題解決に向けて、直近で対応しておかなければ取り返しのつかない事態になる、という危機感があるからです。
特に建設業に関わる生産人口は、2025年には2015年の約500万人から約400万人まで減少すると見られており、各種の自然災害からの復興建設や東京オリンピック以後の建設需要の落ち込み(これは建設業における2020年問題と言われています)もあいまって業界に深刻な影響を及ぼすとされています。
したがって、DXを「今後起こりうる業界の動き」ではなく、「今すでに起こっており、早急に対応しなければならない動き」として認識することが重要です。

しかし、喫緊で対応しなければならないと言っても、DX導入に向けてのハードルは多くあります。次章では、現在市場にあるDXの導入ハードルについて、詳しく解説します。

「導入しにくいDX」と「導入しやすいDX」について

本章では、前章の最後に触れたDX導入のハードルについて詳しく解説します。現在、市場にどのような施策があるかについては前述しましたが、紹介から一歩進んで、現場や法人特性に適した施策を見つけるための一助となるよう、それぞれの施策に対する導入ハードルを説明し、「導入しにくいDX」と「導入しやすいDX」の差を明らかにします。

1.導入しにくいDXの特徴

・大規模現場が前提であるもの

下図のように、日本企業のうち7割程度が中小企業である、という事実から見ても、DXの推進による業界全体へのインパクトが最も大きいのは中小企業を取り巻くマーケットだと言えます。しかし、市場で現在取り上げられるDX事例の多くが、特殊な技術の習得を前提としていたり、大規模な現場を前提としているなど、ゼネコン等の大規模事業者のものであるため、中小企業としては手を出しにくいと思われるケースも多々あります。こういったDXの主なハードルとしては「社内に特定の技術者が居ない」ことや、「導入したとしてもDXを活用できる現場がない」等が挙げられ、したがってこのようなDXは中小規模の現場では「導入しにくいDX」と言えます。

https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/chousa/chushoKigyouZentai9wari.pdf

・現場連携が前提であるもの

上記のような大規模工事を前提としたもの以外の施策も多くあります。その一つがスマートフォンアプリやPC等を使った現場情報の共有プラットフォームです。前章でも触れたとおり、このようなDXは現場の効率化や情報格差の是正を可能にすることを期待されていますが、一方で、「全ての業者が同じアプリにログインしなければならない」「全員に同じ程度のITリテラシーが求められる」という特性があり、現場に携わる全員で足並みを揃えてDX推進をする、という意識がなければ活用が難しい、という難点があります。このような「全員の連携が前提となる」施策も、「導入しにくいDX」と言えます。

2.導入しやすいDXの特徴

大規模なDXにも、業者間の連携DXにもそれぞれのハードルがある中、中小規模の事業者が導入しやすいDXにはどのような物が考えられるでしょうか。上記のような「導入しにくいDX」の特徴を取り払うことができる施策、と考えると、「導入しやすいDX」に求められる要件としては以下のようになります。

・小規模現場でも効果を発揮できること

大規模現場を前提としたDXは、広範囲のGPS信号を基にした建機の自動運転や、現場が遠隔地にある場合の本社からの建機のリモート操作等があり、こういった施策のメリットは中小規模の事業者が主戦場とする戸建物件や小規模集合住宅等では活用がしづらい、という側面があります。導入しやすいDXを考えるにあたって、「小さな現場でも機動的に動かせること」「現場に職人やスタッフがいる状態でメリットを享受できるもの」を軸に検討を行うのが良いでしょう。

・単独現場、単独事業者で導入可能であること

業者間の連携を機動的にするDXの導入難易度については前述のとおりですが、このようなDXは、関係する全員が同程度の技術レベルであること、情報共有に積極的であることが求められ、単一業者で導入してもメリットが感じられにくい傾向があります。この特徴を取り払うためには「単独現場、単独事業者でも導入でき、メリットを感じられる施策」であることが必要です。

・導入に際し、技術習得が容易であること

大規模現場を前提としたDX、事業者間の連携DXのどちらにも言えることですが、「導入に際して技術の習得が難しい」「対応する技術者不在のため、導入ができない」といったデメリットや導入障壁が存在します。このようなことがないよう、「導入しやすいDX」には、導入に際しての技術習得が容易である施策を検討する必要があります。

「導入しやすいDX」とは

本記事のまとめとして、「導入しやすいDX」の事例として、株式会社CLUEが開発する総合ドローン点検ソリューション
「DroneRoofer」をご紹介します。
DroneRooferは、前章で明らかにした「導入しやすいDX」の要件を満たし、中小規模の事業者がDXの第一歩として強力に活用できるツールです。この章では、まずは導入しやすいDXを始めることで第一歩を踏み出していただくために、なぜDroneRooferが「導入しやすいDX」なのかを説明します。

1.DroneRooferとは

DroneRooferは、「屋根・外壁点検をもっと安全に、カンタンに、精密に。」をコンセプトに開発された、ドローンの空撮機能を利用した点検ソリューションです。ドローンは「空飛ぶIoTデバイス」とも言われ、単体でGPSや通信機能等を有する先端機器です。DroneRooferはこのドローンを用いて建設現場の安全を確保し、現場作業を効率化するDXとして、多くのお客様にご利用いただいています。

2.DroneRooferが「導入しやすいDX」である理由

DroneRooferは、前章で明らかにした「導入しやすいDX」の各要素をすべて満たしているDXです。DX導入の第一歩として、大規模現場でなくても、他業者との連携を気にしなくても、導入することが可能です。

・小規模現場でも効果を発揮できること

DroneRooferは、ドローンを手元のiPadをタップすることで自動操縦し、屋根や外壁といった高所を、ドローンに搭載された高画質カメラで目視点検できるソリューションです。ドローンの操作をするためには、大規模現場のようにルート設定をする必要はなく、飛行させているその場で随時iPadの画面をタップし方向を指示する「タップ操縦」の技術を活用しているため、戸建物件などの小回りが必要な現場に対して、特にメリットを発揮することができます。

・単独現場、単独事業者で導入可能であること


DroneRooferで活用するDXとして導入しやすい価格であるだけでなく、単独業者で導入が可能であることも導入のしやすさの特徴です。DroneRooferを活用して撮影した点検・現調写真は操縦者の手元のiPadに送信され、アプリの中でお施主様への説明、屋根や外壁の面積計算、点検報告書の作成まで一気通貫で行うことができます。複数業者や施主様に同じプラットフォームを使ってもらう必要なく、業務運用することが可能ですので、しがらみがなく身軽に導入できる施策と言えます。

・導入に際し、技術習得が容易であること

ドローンの操縦となると難しさを感じるかも知れませんが、DroneRooferは初めてドローンを扱う事業者様向けに幅広いサポート、サービスを包含するソリューションとしてご提供しています。ドローン機器そのものはもちろん、操作のためのiPadと操縦用に独自開発したアプリ、さらに法律に関する各種のレクチャーや動産保険、対人対物の各種保険に至るまで、導入にあたって障壁となりそうな要素をあらかじめ排除した上でソリューション提供を行っているため、安心して導入することが可能です。

DroneRooferは、すぐそこに迫っているDXの時代に向けて、中小規模の事業者様のDXの第一歩として、すでに多くのお客様からご評価いただいており、活用事例も多数あります。もっとDroneRooferについて知りたい、導入をご検討したい、という方はぜひ、以下のフォームからお気軽に資料請求ください。

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