2026年1月20日

外壁塗装会社のブランディング構築|元請け案件を安定受注するための集客手順

価格競争から抜け出したい塗装会社の経営者様に向けて、自社の強みを活かしたブランディング構築から、Webと地域密着を組み合わせた集客方法、口コミ・紹介のしくみ化、KPI設定、成功事例までをご紹介。明日から使える元請け案件獲得の仕組みを解説します。

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「選ばれる理由」を生み出すブランディングの力

外壁塗装業界において価格競争から抜け出すには、「なぜこの会社に頼むべきか」という明確な理由を持ってもらう必要があります。

それを実現するのが、ブランディングです。ブランディングは単に見た目の工夫だけでなく、自社の強みや理念を一貫した形でお客様に伝え、信頼を得る取り組みです。

塗装業界における価格競争の根底には、「どこに頼めば安心なのか分からない」という依頼主の不安があります。

ブランディングによって、自社の技術力や真摯な姿勢を明確に伝え続けることで、価格以外の「選ばれる理由」が生まれ、信頼という大きな価値が積み上がっていきます。

ブランディングの目的

ブランディングの目的は、この「信頼の欠如」を体系的に埋めていくことにあります。自社の技術力、誠実さ、顧客への想いを、具体的な証拠や分かりやすい情報として提示し続けることで、「この会社なら安心して任せられる」という信頼感を醸成するのです。

本記事では、その信頼を構築し、価格競争から脱却するための具体的な手順を、一つひとつ丁寧に解説していきます。

今日から実践できる、塗装会社のブランディング5ステップ

【手順1】自社の「勝てる土俵」を見極める

最初のステップは、自社がどの市場で、誰に対して、どのような価値を提供すれば競合に勝てるのか、その「勝てる土俵」を明確に定義することから始まります。

ここでは、そのための基本的な分析フレームワークを、塗装会社向けに分かりやすく解説します。

3C分析:顧客、競合、自社の強みを洗い出す

3C分析とは、Customer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)の3つの視点から現状を分析し、事業成功のポイントを見つけ出す手法です。
以下のワークシートに沿って、自社の状況を客観的に整理してみましょう。

表1:塗装会社の3C分析ワークシート

分析対象 分析のポイント(質問例) 貴社の現状
C: Customer
(市場・顧客)
・貴社の商圏エリアの人口動態(高齢者層、ファミリー層など)は?
・顧客が塗装工事で最も不安に感じること、不満に思うことは何か?(例:手抜き工事、高圧的な営業、追加料金の発生など)
・顧客はどのような方法で塗装会社を探しているか?(例:Web検索、チラシ、口コミ、紹介など)
・顧客が業者選びで価格以外に重視する点は何か?(例:保証内容、担当者の人柄、施工実績の豊富さなど)
C: Competitor
(競合)
・商圏内にどのような競合がいるか?(例:大手リフォーム会社、地元の塗装専門店、一人親方など)
・競合のWebサイトやチラシでは、どのような強みがアピールされているか?
・競合の価格帯はどのくらいか?
・競合が提供できていない、あるいは弱いと感じるサービスは何か?
C: Company
(自社)
・他社には真似できない技術的な強みは何か?(例:特定の高耐久塗料の扱いに長けている、雨漏り診断の精度が高いなど)
・顧客対応で特にこだわっている点は何か?(例:詳細な現場調査報告書、近隣挨拶の徹底など)
・どのような保証制度を提供しているか?
・創業からの歴史や、職人の経験年数、人柄など、ストーリーとして語れることはあるか?

このワークシートを埋めることで、自社が狙うべき顧客層、避けるべき競合、そしてアピールすべき独自の強みが明確になります。

4P/4C分析で顧客視点の価値を設計する

次に、3C分析で見えてきた強みを、どう顧客に届けるかを考えます。その際に役立つのが4P分析(企業視点)4C分析(顧客視点)です。この2つをセットで考えることで、独りよがりではない、真に顧客に響く価値を提供できます。

・Product(製品) → Customer Value(顧客にとっての価値)
企業視点(Product):最高級のフッ素塗料を使用する。
顧客視点(Customer Value):20年以上塗り替え不要で、長期的に見てメンテナンスコストを大幅に削減できる。

・Price(価格) → Cost(顧客が支払うコスト)
企業視点(Price):120万円の見積もり。
顧客視点(Cost):120万円という金銭的コストに加え、業者を探す時間、工事中のストレスなど、総合的な負担。

・Place(流通) → Convenience(顧客にとっての利便性)
企業視点(Place):ショールームを設置。
顧客視点(Convenience):実際に塗料の色見本を見たり、専門家に気軽に相談できたりする便利さ。

・Promotion(販促) → Communication(顧客との対話)
企業視点(Promotion):Webサイトで施工事例を紹介。
顧客視点(Communication):自分の家と似た事例を見ることで、工事後のイメージが湧き、不安が解消される。

重要なのは、常に顧客視点(4C)で自社のサービスを見つめ直し、「顧客が本当に求めているものは何か?」を深く掘り下げることです。

導き出した強みを「ブランドコンセプト」に昇華させる

3C分析と4P/4C分析で洗い出した要素を統合し、自社の核となる「ブランドコンセプト」を言語化します。これは、貴社が何者で、顧客に何を約束するのかを端的に表すスローガンのようなものです。

ブランドコンセプトの例:
「地域で唯一、ドローン診断による『完全な透明性』を約束する、技術者集団」
「創業50年。三世代にわたり、地域の景観を守り続ける外壁塗装の主治医」
「デザイン提案力で差をつける。色選びで失敗しないためのカラーシミュレーション専門塗装店」

このコンセプトが、今後のWebサイト制作、チラシ、営業トークなど、すべての情報発信の軸となります。

【手順2】「ブランドの芯」の作り方

優れたブランドコンセプトを掲げても、それが会社全体に浸透し、一貫した行動として顧客に伝わらなければ意味がありません。このステップでは、本物の信頼を育むための「ブランドの芯」を組織全体で構築する方法を解説します。

ブランドの土台となる企業理念・ビジョンを定める

ブランドコンセプトが「顧客への約束」だとすれば、企業理念やビジョンは「会社の存在意義」そのものです。「なぜ我々はこの仕事をしているのか」「この仕事を通じて、地域社会にどう貢献したいのか」という根源的な問いへの答えが、ブランドの揺るぎない土台となります。

・ビジョン
会社が目指す未来の姿(例:「〇〇市で最も『ありがとう』と言われる会社になる」)
・ミッション
 ビジョンを実現するための使命(例:「最高の塗装技術と誠実な対応で、お客様の大切な資産と暮らしを守る」)

これらを言語化し、Webサイトや会社案内、そして後述する社内教育の場で繰り返し発信することで、ブランドの「芯」が形成されていきます。

ブランドイメージを全ての顧客接点で統一する

お客様は、Webサイトやチラシだけでなく、営業車、職人の服装など、貴社と接触するすべての点(顧客接点)を見て、「この会社は信頼できるか」を無意識に判断しています。

それぞれの接点で与える印象がバラバラでは、信頼は積み上がりません。ブランドイメージに一貫性を持たせることで、接触するたびに「あの会社だ」と認知され、信頼が刷り込まれていきます。

・視覚的統一: ロゴ、キーカラー、フォントなどを定め、Webサイト、名刺、チラシ、看板、営業車、ユニフォームなど、すべてのツールで一貫して使用する。

・言語的統一: ブランドコンセプトに基づいたキャッチコピーを開発する。電話応対やメールの文面、営業トークのマニュアルを作成し、誰が対応しても同じ品質のコミュニケーションが取れるようにする。

・行動的統一: 現場での挨拶やマナー、近隣への配慮、清掃の徹底など、ブランドが約束する「誠実さ」や「丁寧さ」を全社員が行動で示すための行動指針を定める。

③問い合わせからアフターフォローまで、感動を生む顧客体験を設計する

施工品質の高さはプロとして必須ですが、それだけでは十分ではありません。お客様が感動し、「この会社に頼んで本当に良かった」と感じるのは、工事の前後を含めた一連の流れの中での「不安の解消」と「期待を超える配慮」に対してです。

顧客との接点を時系列で洗い出し、各段階でどのような価値を提供できるかを設計しましょう。

表2:顧客体験デザインの設計例

顧客の不安・期待(フェーズ) 提供する体験価値(アクション例)
【問い合わせ】
すぐに返事が来るか?
しつこい営業をされないか?
・問い合わせ後10分以内の一次返信を徹底
・「売り込みは一切しません」と明記
【現場調査】
家の隅々まで見てくれるか?
説明は分かりやすいか?
・ドローンを活用し、屋根の上など見えない箇所も写真付きで詳細に報告
・専門用語を避け、分かりやすい言葉で劣化状況を解説
【提案・見積】
見積もりは適正か?
どんな工事をするのか具体的に分かるか?
・複数のプランを提示し、それぞれのメリット・デメリットを正直に説明
・カラーシミュレーションで仕上がりイメージを具体的に提示
【施工中】
工事は順調か?
職人さんのマナーは大丈夫か?
・施工管理アプリや交換日記で、日々の進捗を写真付きで報告
・毎日の作業開始・終了時の挨拶と清掃を徹底
【完工・引渡し】
仕上がりに問題はないか?
保証はしっかりしているか?
・施主立ち会いのもとで最終チェックを実施
・保証書とともに、今後のメンテナンス計画書を手渡す
【アフターフォロー】
何かあった時にすぐ対応してくれるか?
・1年後、5年後、10年後の定期点検を約束し、事前にハガキで案内
・リフォームに関する情報誌を定期的に送付

このように、一貫した顧客体験を設計し、組織全体で実行することが、他社には真似できない強固な信頼関係を築き上げます。

【手順3】最新技術を活用した競合との差別化

揺るぎないブランドの芯を固めたら、次は他社が簡単に真似できない、独自の価値を打ち出すことで他社との差別化につながります。そのための有効な武器の一つが、ドローンをはじめとする最新技術の活用です。

①ドローン活用がもたらす「透明性」と「先進性」という価値

ドローンは単なる点検ツールではありません。ブランディングで重要な「信頼」を高めるための武器です。

従来、足場を組まなければ確認できなかった屋根の詳細な劣化状況を、お客様の目の前で、安全かつ短時間で可視化できます。口頭での説明や汎用的な写真を見せるのと比べて、説得力が高く信頼に繋がります。

この行為自体が、「この会社は何も隠さず、すべてを見せてくれる」という強烈なメッセージとなり、「透明性」というブランド価値を顧客の心に刻み込みます。

同時に、「最新技術を導入している先進的な会社」というイメージも付与され、競合との差別化につながります。

②施工事例を「資産」に変える撮影とコンテンツ化の技術

施工事例は、貴社の技術力と実績を証明する最も重要なコンテンツです。単に施工前後の写真を並べるだけでなく、一つの「物語」としてコンテンツ化することがポイントです。

・お客様の悩み(Before): どのような課題や不安を抱えていたのか。
・貴社の提案(Proposal): なぜその塗料、その工法を提案したのか。ドローン診断の結果などを交えて具体的に解説。
・施工中の様子(Process): 職人の真剣な眼差し、丁寧な養生など、仕事へのこだわりが伝わる写真を掲載。
・完成後(After): 美しく生まれ変わった建物の写真に加え、お客様の喜びの声やアンケートを掲載。

【手順4】集客活動の仕組み化

強固なブランドを構築したら、次はその価値を顧客に届け、問い合わせに繋げるための「仕組み」を作ります。ここでは、まず集客戦略の全体像を掴んだ上で、デジタルとアナログ、そして顧客からの紹介という3つのチャネルを戦略的に組み合わせ、安定的・継続的に元請け案件を獲得できる体制を整える方法を解説します。

①集客戦略の全体像:3つのチャネルを理解する

塗装会社の集客施策は、大きく3つのチャネルに分類できます。自社の状況に合わせて、これらの施策をバランス良く組み合わせることが成功のポイントです。

表3:塗装会社の集客戦略 全体マップ

施策 コスト感 即効性 継続性 メリット・デメリット
SEO対策 中〜高 【メリット】
一度上位表示されれば安定した集客が見込める資産になる。広告費がかからない。
【デメリット】
成果が出るまで半年〜1年かかる。専門知識が必要。
MEO対策 低〜中 【メリット】
地域名での検索に非常に有効。費用対効果が高い。
【デメリット】
口コミの管理や定期的な情報更新が必要。
Web広告 中〜高 【メリット】
すぐに成果が出る。特定の地域や顧客層に絞って配信できる。
【デメリット】
広告費をかけ続けないと集客が止まる。運用ノウハウが必要。
SNS運用 低〜中 【メリット】
企業のファンを作りやすい。人柄やこだわりを伝え、ブランディングに繋がる。
【デメリット】
継続的な投稿が必要で手間がかかる。直接の問い合わせに繋がりにくい場合もある。
チラシ 【メリット】
Webを利用しない高齢者層などにもアプローチできる。地域を絞って配布できる。
【デメリット】
反響率が低い(一般的に0.1%以下)。効果測定が難しい。
口コミ・紹介 【メリット】
信頼性が最も高く、成約率も非常に高い。広告費がほぼかからない。
【デメリット】
施策をコントロールするのが難しい。顧客満足度が低いと発生しない。

 

【手順5】成果を可視化する目標管理

集客活動を本格化させると、「どの施策が本当に効果的なのか」「目標達成まであとどれくらいなのか」が分からなくなりがちです。感覚的な経営から脱却し、データに基づいて意思決定を行うために、目標管理の仕組み(KPI設定)を導入することが非常に重要です。

KGIとKPIの違いとは?:会社の最終目標から逆算する

・KGI(Key Goal Indicator / 重要目標達成指標): 会社が最終的に達成したいゴール。売上高や利益額など、最終的な成果を指します。

  例:年間元請け売上 1億円を達成する

・KPI(Key Performance Indicator / 重要業績評価指標): KGIを達成するための中間目標。ゴールに至るまでの各プロセスが順調に進んでいるかを測るための指標です。

KGIを達成するためには、それを構成する要素を分解(因数分解)し、各要素をKPIとして設定していく「KPIツリー」という考え方が有効です。

図1:塗装会社のKGI-KPIツリー具体例

 

塗装会社が設定すべきKPI具体例

KPIは設定して終わりではありません。その数値を定期的に観測し、目標に達していない場合は原因を分析して改善アクションに繋げることが最も重要です。KPIは、単なる報告ツールではなく、事業課題を発見し、改善を促すための「経営の診断ツール」なのです。

表5:塗装会社のKPIと改善アクションの具体例

領域 KPI 目標値の例 数値が低い場合の考えられる原因と改善アクション
マーケティング Webサイトからの
月間問合せ数
10件/月 【原因】
Webサイトへのアクセスが少ない、サイトの内容が魅力的でない。
【アクション】
SEO対策(地域名+悩みキーワードでのブログ記事作成)、施工事例コンテンツの追加、お客様の声の充実化。
営業 成約率
(商談から成約に至る割合)
60% 【原因】
提案内容が顧客の不安を解消できていない、他社との差別化が伝わっていない。
【アクション】
ドローン診断報告書を活用した提案、保証内容の丁寧な説明、過去の顧客からの推薦状の提示。
施工品質 顧客満足度アンケートの
平均点
4.8点/5.0点 【原因】
施工中のコミュニケーション不足、職人のマナー、期待値とのズレ。
【アクション】
施工開始前の工程説明会の実施、週次の進捗報告の徹底、完工時の最終チェックへの顧客立ち会いを依頼。
組織 職人の定着率 90% 【原因】
労働環境への不満、評価制度の不透明さ、成長機会の不足。
【アクション】
定期的な1on1面談の実施、資格取得支援制度の導入、技術研修の開催。

 

まとめ:未来への投資としてブランディング構築を始めよう

「安さ」ではなく「信頼」で選ばれる仕組み作りは、単なる集客施策ではなく、会社の未来を創る投資です。以下の5ステップを循環させ、安定受注を目指しましょう。

【分析】勝てる土俵の特定: 3C分析で「自社・顧客・競合」を整理し、独自のブランドコンセプトを定める。
【信頼】ブランドの芯を浸透: 企業理念を全社員で共有。問い合わせからアフターフォローまで、一貫した感動体験を設計する。
【差別化】最新技術と実績の可視化: ドローン診断や物語性のある施工事例、第三者評価を活用し、他社が真似できない強みを証明する。
【集客】Webと地域のハイブリッド運用: SEO/MEO・広告・SNSのデジタル施策と、チラシ・紹介のアナログ施策を組み合わせ、多角的に網羅する。
【管理】データに基づく改善(PDCA): KPI(問合せ数・成約率など)を数値化し、感覚ではなくデータに基づいて施策をアップデートし続ける。


価格競争から抜け出すためのヒントとして、まずは記事内の「3C分析ワークシート」をぜひ参考にしてみてください。自社の強みを客観的に見つめ直すことが、未来を切り拓く小さなきっかけになれば幸いです。

 

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