高齢化や住宅の省エネ化・長寿命化への関心の高まりにより、リフォーム業界は今後も安定した需要が見込まれる成長市場です。それに伴って新規参入するリフォーム会社も増加しており、地域ごとの競争も年々激化しています。
こうした状況の中で新規顧客や継続受注を獲得していくためには、戦略的な集客施策が不可欠ですが、現実には広告費にあまり予算をかけられないというリフォーム会社も多いのではないでしょうか。
しかし、予算が限られていても、工夫次第で効果を上げる集客は可能です。
そこで本記事では、広告費無料でも成果につなげられるおすすめの集客施策や広告戦略をわかりやすくご紹介します。
貴社の状況に合う適切な、 DroneRooferの活用方法がわかります。
- ・外装点検を誰でも、安全に実施したい
- ・積算や見積など提案準備を効率化したい
- ・リフォーム提案で他社と差別化したい
目次
なぜ「無料施策」がリフォーム集客に欠かせないのか？
リフォーム業界では近年、顧客獲得の難易度が確実に上がっています。新築需要の低下により不動産会社やハウスメーカーなどリフォーム市場に参入する大手も増えたことで、競争が激化。その中で受注を得るためには、効果的な広告宣伝が不可欠ですが、インターネット広告の出稿の費用も年々上がってきており、広告宣伝費をあまりかけられないリフォーム会社にとっては苦しい状況となっています。
しかし、高額な費用をかけた広告に頼る集客を行わなくても、自社の知名度や認知度、地域住民からの信頼度を上げられる無料の集客施策は多くあります。それらを効果的に地道に実施することで継続的な受注を得ることは難しくありません。
重要なポイントは、着実にリフォームを考えている顕在層や興味・関心のある潜在層にアプローチできる施策を戦略的に組み合わせて行うことです。
次に具体的に施策や活用方法を見ていきましょう。
SEO対策｜無料でできるリフォーム集客の王道
集客戦略の王道であるSEO対策は、リフォーム会社が長期的に見込み客にアプローチし集客できる永続型施策の1つです。
特に地域に特化したSEO戦略により、リフォームを具体的に考えている顕在層はもちろんのこと、漠然とリフォームについて考えている潜在層にも働きかけることができます。
次に、問い合わせや資料請求に直結しやすくするSEO施策を具体的に見ていきましょう。
① 「地域名＋リフォーム」で検索流入を狙う
リフォーム会社を探す際、多くの方が「地域名＋リフォーム」で検索を行います。その際に可能な限り検索サイトで上位に表示されるために、ホームページやブログでは地域特化型のキーワードを盛り込んだコンテンツを発信しましょう。
【具体例】
・横浜市 キッチン リフォーム会社
・千葉市 風呂・洗面所 リフォーム
・名古屋市中区 バリアフリー リフォーム 業者
また、ホームページやブログには、検索エンジンからたどり着いた人が知りたい情報（地域での実績数や施工例）を盛り込むことで信頼感も高まります。
② 「悩み・補助金・費用」などニーズ系キーワード活用
SEO対策として潜在層へもリーチできるニーズ系キーワードの活用も効果的です。
ニーズ系キーワードとは、検索エンジンを利用するユーザーの意図や欲求を表すキーワードです。具体的には「悩み」「補助金」「費用」「保証」「相場」「最新」「失敗しないために」「選び方」などが挙げられます。
ユーザーの知りたいことを掘り下げたり悩みに寄り添うコンテンツを丁寧に作ることで、自社への信頼性や親近感を高め、問い合わせや相談へとつなげやすくなります。
MEO対策（Googleマップ集客）
リフォーム会社の集客施策として、Googleマップを利用して行うMEO対策（Map Engine Optimization：マップエンジン最適化）は欠かせません。
MEO対策とは、GoogleマップやGoogle検索のローカル検索結果に自社のサービスを上位表示させるための施策のことです。リフォーム会社探しの際、多くの人は「住んでいる地域＋リフォーム」で検索をかけることが多いため、上位に検索されればされるほど人目に留まりやすくなり、ビジネスチャンスを増やすことができます。
次にMEO対策として実施したい具体的な施策を解説します。
① 写真・施工事例を定期更新
MEO対策として、自社の施工事例写真やビフォーアフター画像を定期的にGoogleビジネスプロフィールに投稿しましょう。
施工写真は単なる実績紹介にとどまらず、口コミと同じくらい信頼されるわかりやすい「証拠」となります。リフォームの仕上がりや提案力、丁寧な施工といった自社の強みを視覚的に伝えられるため、非常に効果的です。
また、定期的な更新は「地元での実績が豊富で、依頼も多い会社」という印象を与えることができます。さらに、Google側からもアクティブに運用されている会社と判断されやすく、MEO評価の向上にもつながります。
投稿する際は、ただ完成後の写真を載せるだけでなく、「地域名＋施工内容」の説明や作業中の様子、ビフォーアフターなどを「見栄え」「印象」を良くする工夫を盛り込むことも重要です。
② 口コミを増やす仕組みづくり
MEO対策として口コミを増やす仕組みの構築も欠かせません。
口コミは第三者の信頼できる情報です。実際にサービスを利用した方のリアルな感想は、リフォーム会社選びの決断を左右する重要な要素となります。
口コミを増やす仕組みとして、レビュー投稿の導線を作ることが効果的です。
たとえば、お客様に口コミの投稿を口頭でお願いし、投稿しやすいようにパンフレットやメール・LINEなどでQRコード・リンクを知らせると良いでしょう。ただし、口コミの投稿に対してギフトを贈ることはGoogleポリシー上、禁止されているのでご注意ください。
また、口コミは「量」も重要ですが、「質」「返信」も重要です。良い口コミばかりだと「サクラかな」と思われてしまうため、悪い口コミも削除せず掲載し返信を。ネガティブな声に対して誠実に対応することが信頼につながります。Googleは口コミへの返信の有無や対応の質もMEO評価基準の一つとして見ています。必ずすべてのレビューに丁寧な返信を行い、信頼感と誠実さ、プロ意識をアピールしましょう。
口コミは、単なる評価だけではなく、お客様の信頼とGoogleからの評価の両方を向上させる大事な資産です。
丁寧に口コミを集め、それに真摯に向き合う姿勢を見せることで、ユーザーからもGoogleからも「信頼されるリフォーム会社」として評価されるようになります。
SNS集客｜無料で信頼と認知を拡大
InstagramやFacebook、LINE公式アカウントなど無料で始められるSNSは、認知拡大・信頼獲得・問い合わせ増加へとつなげることができる重要な集客ツールのひとつです。
SNSを上手に活用することで、多大な広告費をかけずに自社の魅力を伝え、地元のターゲット層に情報を届けることができます。
次に、SNSを活用した集客の基本と、具体的な活用ポイントをご紹介します。
① ビフォーアフターを画像・動画で発信
見た人に大きなインパクトを与えられるビフォーアフター画像・動画の発信は、SNS施策でも特に効果的な方法のひとつです。
「リフォームでこんなに変わるのか」とリフォームの効果を視覚的にわかりやすく伝えられるだけでなく、自社の提案力や技術力を具体的に伝えることができます。また、実際の施工例を見ることで会社への信頼感や安心感を高めることができます。
② ストーリーズ・ライブ配信で「工事中のリアル」を公開
ストーリーズやライブ配信を使って、工事中の様子をリアルタイムで伝える動画は、SNS施策の中でも非常に効果的です。
職人の丁寧な作業や現場が徐々に変わっていく過程を臨場感たっぷりに見せることで、視聴者のリフォームに対する不安を和らげることができます。さらに、こうしたオープンな情報発信は、会社への信頼感をぐっと高める効果もあります。
また、SNSの強みである双方向コミュニケーションを活かし、視聴者からのコメントに丁寧に返信しながら交流を深めることも効果的です。 一方的な情報発信に終わらず、視聴者と直接やり取りすることで親しみやすさや親近感が生まれ、地域に根ざした信頼感をさらに強化できます。
ビフォーアフターの写真や動画だけでなく、工事の過程や現場の様子も価値あるコンテンツとして積極的に活用し、SNS上での知名度拡大に役立てましょう。
口コミ・紹介制度の無料活用
実際にサービスを利用した方の口コミ・紹介は、広告費ゼロで信頼性の高い顧客を獲得できる効果的な集客方法です。口コミ・紹介でのお客様とは、信頼関係を築きやすく契約率も高くなる傾向があるため、一度できた関係をもとにした集客施策には力をいれましょう。
次に具体的な施策を解説します。
① OB顧客へのニュースレターや定期連絡
OB顧客（過去にサービスを利用したお客様）には、リフォーム工事が完了した後にも定期的にニュースレターや連絡を取り、継続してコミュニケーションを取るようにしましょう。
さらに、アフター点検での訪問時の雑談など直接会って会話をすることで、その後の追加工事など次の案件につなげる入り口を作ることができます。
OB顧客は、リフォーム会社の大事な資産です。関係性を途切れさせずに、その後も丁寧なアフターフォローで関係を積み重ねることが紹介を自然に生み出す一番の方法です。
② 「紹介でギフト進呈」などの低コスト特典
ちょっとしたギフトでOB顧客からの友人知人への紹介を促す施策も効果的です。
紹介してくれた方だけでなく、紹介された方にも無料相談でギフト進呈など双方にメリットがあるキャンペーンを実施することで、紹介意欲もアップ。コストを抑えつつ効果的な集客が実現できます。
口コミや紹介は広告費をかけずに信頼性の高い見込み客を増やせる、コストパフォーマンスの高い集客施策です。ぜひ実施しましょう。
地域密着の無料施策（イベント・自治体情報）
地域密着型のビジネスであるリフォームでは、インターネット上で知名度を高めることも重要ですが、やはり「顔が見える関係」を築くことも欠かせません。
次に紹介する施策は、地域に根付いた会社としての認知拡大と集客につながる有効な方法です。ぜひ実施しましょう。
① 無料相談会や勉強会の開催
地元住民への無料相談会や勉強会を定期的に開催しましょう。
自社や地域の公共施設、貸し会議室などのスペースを利用してオープンにリフォームに関する相談や疑問・質問に専門スタッフが答える場を設けることで、リフォームに関心のある見込み客へ効果的にアプローチができます。そこで信頼感や親近感を高めることができれば、その後の問い合わせや成約にもつなげやすくなります。
② 補助金・助成金情報の提供
見込み顧客の関心を引きつけるために、リフォームの費用負担を軽減できる補助金・助成金制度について、SNSやホームページ、チラシなどを通じてわかりやすく発信しましょう。
また、補助金や助成金の申請は原則として施主本人が行いますが、実際の申請手続きや書類準備はリフォーム会社がサポートするケースがほとんど。そのため、制度の紹介とあわせて「申請手続きまでしっかりサポートします」といったメッセージも伝えることが重要です。
リフォームを検討している方にとって、費用面や手続きに関する不安は大きなハードルのひとつです。「補助金制度に詳しい」「申請サポートができる」といった姿勢を明確に伝えることは、補助金に関する高い専門性や安心感をアピールするうえで非常に有効であり、信頼獲得の大きなポイントになります。
Web以外の無料施策（アナログ集客）
広範囲の知名度・認知度アップにWEB集客は有効ですが、地元住民を対象とするリフォームでは住民に直接接する場で行う昔ながらのアナログな集客方法も重要です。
次に、Web以外の無料でできるアナログ集客施策を解説します。
① チラシを自社スタッフがポスティング
Webを日常的に利用しない世代や高齢者層に向けては、紙のチラシによる広告宣伝が効果的です。
自社の強みや施工実績、スタッフの顔写真、補助金・助成金の情報などをわかりやすくまとめたチラシを作成し、営業エリア内の中古住宅などターゲットを絞って自社スタッフがポスティングすることで、印刷代のみで実施できるコストパフォーマンスの高い広告施策を行うことができます。
直接ポストに届けられたチラシは住人の目に留まりやすく、地域密着のリフォーム会社としての認知向上にもつながります。手渡しや近隣での声がけができれば、さらに信頼感を高めるきっかけになります。
② 地域掲示板や自治体広報誌の無料枠
公民館やスーパーなどに設置されている地域掲示板や、各自治体が発行する広報誌の無料掲載枠といった地元メディアでの露出は、Webではアプローチしづらい層への効果的な集客手段となります。
無料であり掲載ハードルも比較的低く、手軽に利用しやすい上に、「地域の日常に自然と入り込むメディア」として地元住民の目に触れる機会が多いため認知度アップに大きく貢献します。
また、自治体や地域団体とのつながりを築いておくことで、地域イベントへの出展依頼や共同企画の声がかかることも。地元に根差したリフォーム会社として、将来的な信頼構築やブランディングにもつながります。
無料施策を組み合わせた集客戦略の作り方
できるだけ費用をかけずにリフォーム会社の集客力をアップするには、複数の無料施策を組み合わせてシナジー効果を生み出す戦略が効果的です。
SEOやMEO、SNS発信などのWeb集客施策とあわせて、地域密着型のリフォーム会社だからこそできる集客方法である口コミ・紹介、地域イベント、チラシなどのアナログ集客施策をタイミング良く行っていきましょう。
【おすすめの集客戦略例】
・無料相談イベントの前に告知をInstagramやＸなどのSNSで行い、イベント終了後にその様子をお礼と共に画像や動画で紹介する。
・工事中の様子をYouTubeやInstagramで紹介する。工事エリア周辺のお客様の家に工事完成後の内覧会や無料相談会などの情報を載せたチラシを配布する。
・工事完了後、お客様にGoogle口コミを依頼するQRコード付きチラシやLINEメッセージを送り、投稿への返信と合わせてお友だち紹介キャンペーンを紹介する。
各施策はターゲットや効果の出るタイミングに違いがあるため、一貫性をもたせながらうまく組み合わせて進めることが成功の秘訣です。
まとめ｜広告費ゼロでもリフォーム集客は十分可能
本記事では、広告費をかけずに実施できるリフォーム集客施策や集客戦略の作り方について解説しました。
無料でできる集客施策でも、複数を戦略的に組み合わせることでお金をかけた広告を展開していくよりも大きな効果を生み出すことが可能です。 大切なのは、自社で実施できる戦略を選び、各施策の役割と導線を明確にして効率よく動かすこと。そしてお客様の反応も見ながら、誠実・真摯に対応していくことで信頼や認知度を高めていくことです。それにより、広告費ゼロでもしっかり成果を上げることができます。
コストをかけずに選ばれる会社となるために、自社に合った無料集客の戦略を組み立てていきましょう。
