2023年9月29日

ドローンは重さ200g以下でも規制対象! 罰則や法令をチェック

近年、さまざまな事業で活躍しているドローンですが、飛行には細かな規制や法令が存在します。また、ドローンの大きさや重量の違いにより、適用されるルールが異なる点についても理解しておかなければなりません。安全にドローンを飛ばすためには、法律をよく知ることが大切なのです。

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200g未満のドローンでできること

まず注目すべきは、200g「以下」ではなく、200g「未満」のドローンが航空法の適用外という点です。200g未満のドローンの場合は「模型航空機」扱いとなり、空港周辺や一定の高度(150m)以上でなければ、自宅の敷地や飛行練習場などで比較的自由に飛ばせます。一方、200g以上のドローンは「無人航空機」という扱いになるため、航空法が適用されます。

200g未満を含むすべてのドローンが規制対象となる条件や法律

ドローンはその重量に関係なく「小型無人機等飛行禁止法」の規制対象です。小型無人機飛行禁止法では、国の中枢となる重要施設の周辺空域で、ドローンなどの小型無人機を飛行させてはいけないと定めています。
国土交通大臣が指定する飛行禁止区域では、200g未満のドローンであっても、自身の所有地であっても、ドローンの飛行には事前申請が必要です。この法律に違反すると、「1年以下の懲役または50万円以下の罰金」が課せられます。

ほかにも、ドローンの飛行にはさまざまな決まりがあるため注意が必要です。規制対象となる条件について、下記で詳しく紹介します。

空港周辺

空港から300m以内の上空は、飛行禁止空域として定められているため、質量や大きさに関係なくドローンの飛行は原則禁止です。ただし、国土交通大臣の許可が得られれば、この空域での飛行が特別に許可されます。令和2年に決定した「無人航空機等の飛行による危害の発生を防止するための航空法および重要施設の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律の一部を改正する法律」により「重要施設の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律」が改正されました。
この法改正により、対象とする空港を国土交通大臣が指定できるようになり、新千歳空港、成田国際空港、東京国際空港を含め、全8つの空港周辺を飛行禁止空域と定めたのです。
参照元:国土交通省

緊急用務空域

火災の消火現場など、緊急用務空域と指定されたエリアでは、いかなる飛行許可を得ていてもドローンは飛ばせません。緊急用の航空機とドローンが近距離で飛行すれば、互いの電波が干渉してトラブルが起こる可能性もあります。また、機体が接触してしまうなど、思わぬ事故を招く恐れもあるのです。
緊急用務を安全に行う目的で定められる緊急用務空域は、範囲が決定するとインターネット上で告示されます。ドローンを飛行させる前には、飛ばしたいエリアが緊急用務空域の対象に含まれているかどうかを必ず確認してください。

150m以上の高さ

高度150m以上の上空は飛行禁止空域です。この高度でドローンを飛行させたい場合は、国土交通大臣の許可が必要です。ただしこのケースでは、申請書の提出だけでなく、下記のような追加基準が設けられています。
まずは、機体に関する追加基準として、航空機から識別しやすくするための「灯火」を装備すること」または「塗色」により機体を認識しやすくすることが明記されています。これに加え、安全確保体制に関する追加基準として、空域の管轄機関から飛行について「了承」を得ること、関係機関と「常に連絡が取れる体制」の確保が必要です。
そのほかに、ドローンの飛行状態や気象の変化を監視する「補助者の配置」、第三者が飛行経路に侵入するのを防ぐ「注意喚起」の役割を担う補助者の配置も行わなければなりません。

人口集中地区

人口集中地区とは、別名DID地区(Densely Inhabited District)とも呼ばれ、その名の通り、人が密集して居住する地区を指します。DID地区は、国勢調査の結果から一定の基準により定められるものです。
DID地区も、航空法で飛行禁止空域とされています。これは、ドローンの落下や接触などにより、思わぬ事故につながる可能性が高いためです。DID地区でのドローン飛行は原則禁止されていますが、国土交通大臣に申請して許可が得られれば、例外として飛行できる場合もあります。
DID地区であっても、「屋内での飛行」なら規制対象外です。また、飛行する周囲や上空がネットなどで囲まれていれば、ドローンを飛ばせます。このように、安全を損なう恐れがないと判断された環境では飛行が認められるのです。

人口集中地区(DID地区)は、Webやアプリを活用すると簡単に調べられます。Webの場合、国土地理院が提供する「地理院地図」にアクセスして、詳しい住所を入力するだけで、人口の集中するエリアが色付き表示され、一目で確認できます。地理院地図は、国勢調査に基づいて設定されているため、更新は5年ごとです。DID地区でドローンを飛行させる場合には、必ず最新の情報を確認してください。
ドローンの飛行に役立つスマートフォンアプリも複数リリースされています。地理院地図は人口集中地区の情報に特化していますが、アプリならドローンの飛行に関して必要な情報をまとめて教えてくれるため非常に便利です。

国の重要施設周辺

冒頭で少し触れたように、小型無人機等飛行禁止法により、国会議事堂・首相官邸・危機管理行政機関・最高裁判所・皇居や御所・政党事務所、など国の重要施設の周囲300mにおいて、ドローン飛行は原則禁止です。ただし、あらかじめ都道府県公安委員会(警察)や管区海上保安本部長などに通報の手続きを取り、許可が下りれば例外として飛行が認められます。
無許可で重要施設周辺にドローンを飛行させた場合、警察官は違反者に対して機器の退去をはじめ、必要な措置を取るよう命じることができます。万が一、命令に従わなかった際は、1年以下の懲役または50万円以下の罰金を課せられる可能性もあるのです。

外国公館周辺

大使館や総領事館など、外国公館の周囲300mも飛行禁止空域にあたります。すべてのドローンの飛行が禁止されており、重要施設周辺と同様に、警察官等の命令に従わなかった場合は、1年以下の懲役または50万円以下の罰金を課せられるケースもあるため注意が必要です。

防衛関係施設周辺

自衛隊や米軍の施設周辺なども、ドローンの飛行禁止空域です。何らかの理由で飛行させたい場合は、事前に施設管理者等の許可を取る必要があります。しかし施設が近接しているエリアでは、禁止範囲も重複しているケースがあります。その場合、重複するすべての施設管理者の同意を得る必要があるので注意してください。

原子力事業所周辺

原子力発電所周辺も飛行禁止空域とされているため、ドローンのフライトは原則禁止です。飛行させる場合は、管轄の警察署に通報書を提出し、フライト許可を取る必要があります。警察署に申請するための「小型無人機等の飛行に関する通報書」は、警察庁サイトに書式が用意されています。提出する書類に不備がないよう、慎重に準備を進めましょう。

自治体の条例

自治体の条例によっては、公園などでのドローンの飛行を禁止している場合があります。東京都の条例では、都立公園・庭園での飛行を禁止しており、これは重さ200g以上のドローンだけでなく、おもちゃ感覚で遊べる200g未満のトイドローンも含まれます。
東京都では、2015年にドローンによる事故が多く報告されたことを受け、このような条例を設けるようになりました。飛行禁止区域外の公園であっても、自治体による条例が定められていれば、公園の管理責任者や各市区町村の担当者への確認が必要です。

電波法

コントローラーとドローンは電波で通信を行いますが、日本国内で流通している正規品のドローンは、総務省により電波基準が適合していると認められたものに限られています。そのため、電波法の心配は必要ありません。
一方、輸入品のドローンを扱う場合には注意が必要です。海外では5.8GHz帯のドローンが普及しており、インターネットなどでよく販売されています。しかし、日本で5.8GHz帯のドローンを使い空撮を行いつつ、リアルタイムにFPV操縦したいのなら、「アマチュア無線免許4級」の資格が必要です。また、事業で5.7GHz帯域幅を使用する場合には、「第三級陸上特殊無線技士」以上の資格を必須とします。

なお、「技術適合者マーク」が付いていないドローンの使用は違法となります。重さが200g未満のドローンも対象になるため注意してください。

重要文化財保護法

重要文化財の周辺でドローンを飛行させたいときは、施設の管理団体への確認を取りましょう。万が一、ドローンによって重要文化財を傷付けるなど、何らかの損害を与えてしまえば文化財保護法違反になってしまいます。その場合、「5年以下の懲役、または30万円以下の罰金」が課せられる恐れすらあります。

民法

土地所有権は地面だけでなく、上空にも適用されることを忘れてはなりません。これは民法207条に記載されており、一部条文を抜粋すると「土地の所有権は法令の制限内においてその土地の上下におよぶ」とあります。高さの上限は明確に規定されていないものの、一般には、「土地の所有権は上空300mまで保護している」と考えられています。改正された航空法では、ドローンは「地表面から150m以上の高さで飛行してはならない」と定められているため、基本的に、ドローンを他者が管理する土地上空で飛行させる行為は、その土地の所有権侵害に相当するのです。こうした行為をその土地の所有者に無断で行わないように、よく注意しましょう。

道路交通法

ドローンの飛行が一般の交通に影響を及ぼす場合は、道路交通法が適用されます。道路交通法で指す道路には、車道だけでなく歩道も含まれています。道路を飛行させたい場合には、管轄の警察署長の許可が必要です。
ただし、ドローンを使った上空からの撮影など、危険と判断されない場合や、明らかに一般の交通に影響を及ぼさないと想定できる場合には、現行制度上は「許可が必要ない」という回答書で済むこともあります。

200g以上のドローンに必要な許可申請とは

200g以上のドローンを飛ばす際は、事前に国土交通大臣や地方航空局長の許可が必要です。許可申請が可能なのは、飛行禁止区域以外であることと飛行ルール違反でない場合に限ります。
以下に、ドローンを扱う際に義務付けられている飛行ルールをまとめました。これらの規定を遵守したうえで安全に飛行させるようにしましょう。

1)アルコールまたは薬物等の影響下で飛行させない
2)飛行前に点検・確認を行う
3)航空機またはほかの無人航空機との衝突を予防するように飛行させる
4)他人に迷惑を及ぼすような方法で飛行させない
5)夜間の飛行はしない
6)目視の範囲内で飛行を行う
7)周囲の人や物とは30m以上の間隔を空ける
8)イベント会場での飛行はしない

前述したように、ドローンを飛行させるには、事前に国土交通大臣や地方航空局長の許可が必要です。書類の提出は、少なくとも飛行開始予定日の10開庁日前までには行うようにしてください。書類に不備が見つかれば、許可が下りるまでの時間は延びるので、なるべく早めに申請できるよう準備することが大切です。

なお、国土交通省では、郵送・オンライン・直接持参といった3つの方法で申請を受け付けてくれます。

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まとめ

近年ドローンの需要が高まっており、導入を検討する企業も増えてきています。ドローンの安全な飛行には、航空法や飛行可能なエリアの把握、ルールについての理解は欠かせません。
ドローンの導入によりあらゆる業務効率化を目指すのであれば、DroneRooferを利用してみてはいかがでしょうか。

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