2021年11月29日

建築関係における積算とは? 安全に行う方法も解説

建築関係における積算と見積はどのように違うのでしょうか。積算が必要な理由や注意点、手順までを網羅的に解説します。また、屋根点検においてドローンを活用する企業も増えており積算に含めることもあります。積算に関して、初心者にもわかりやすいように解説しますので、ぜひ参考にしてください。

建築関係には欠かせない「積算」

建築業界で利用される積算ですが、一体どのようなものでしょうか。本記事では積算に関して概要や注意点など紹介していきます。

積算とは?

積算とは工事の費用を積み上げて全体の費用を算出することをいいます。工事における図面や書類、設計書を確認して必要な「材料」や「数量」を明確にして積み上げ方式で計算します。

積算とはもともと、数を次々に加えて総和を出すことです。積算業務は専門性が高いため、積算のみを行う部署も存在します。近年では積算を簡単に行うためのツールも開発され、効率化が進んでいるようです。しかしながら、前提として「建築の専門知識が必要である」という点がネックになっています。
さらに最近では、ドローンによって建築点検を行う企業も存在し、ドローンで屋根点検を実施するなど安全に配慮した取り組みがされています。こうした取り組みを含めたドローン活用費用が、積算に組み込まれることも、業種によっては珍しくありません。

積算の注意点

積算の注意点として、計算方法自体は足し算や掛け算と単純なものが多いのですが、「建設に必要な材料ごとに確認する」といった手間が発生します。建築に関する基礎知識を前提として計算を行うため、専門知識が不足しているとミス発生の恐れも高まり、未経験者には難しい業務です。
例をあげると、「図面の読み込み」や「CADツールの操作」が必要になるため、最低限の図面の理解やツールの操作ができなければ積算は難しいでしょう。

積算は受注にあたり最初の業務であるため、積算にミスがあると「無駄なコストにつながる」「実際の建物の建材と仕様が合わなくなる」など、建築工程でのトラブルになりかねません。積算でミスが発生すると売上にも影響を及ぼすため、細心の注意が必要になります。

「積算」と「見積」の具体的な違いとは?

建築関係における「積算」と「見積」の具体的な違いは何でしょうか。一言で両者の違いを表すと、積算は原価であり見積は販売価格です。積算は「建築工事においてどのような仕様の材料や部品が必要か」という点や、人件費などの原価を算出します。これを積算原価といいます。
一方、見積もりは、「積算で算出した原価に対して利益分を上乗せする作業」です。また、見積書は契約金額として、発注社と受注社の両方で保管される書類になります。積算のみでサービスを提供してしまうと利益はゼロになるため注意しましょう。

積算が必要な理由とは?なぜ積算は大切か

積算が必要な理由とはどのような点にあるのでしょうか。積算は先述した通り、原価を算出する上で重要な役割を担っています。他に積算が重要な理由としては、下記があげられます。

・一般に受注生産のため、施工するごとに費用が変動する。
・同じ工事でも前回と同じ費用にならない場合が多い。

建築は工場生産とは違い、規格は存在しますが、まったく同じ工事を行うことはありません。また建築期間が長くかかることで、原価が変動し、前回使用した金額設定は使用できないこともあるでしょう。こうした状況の中で積算は、「受託企業が赤字を避けるため、原価を可視化する作業」として、利益を出すためには非常に重要な工程を担っているのです。

積算作成における主な流れとは?

ここまで積算の概要や、見積との違い、重要性などについて解説してきました。しかし、積算はどのような手順で算出されるのでしょうか。ここでは積算の具体的な算出方法について紹介します。

必要となる人材を検討して算出する

積算において、まずは必要な人材を検討することが重要です。工事価格は工事原価と一般管理費などで構成されています。さらに要素を分解すると、工事原価は直接工事費と関節工事費に分けられています。ここでいう「人材を検討する」とは工事をする際に、必要となる職種の人材や、資格保有者を検討して集めることをいいます。積算を算出する上で参考になる資料として、国土交通省が発表する「公共建築工事標準単価積算基準」があります。

必要な材料を算出する

必要な人材を検討すれば、次に、必要な材料を算出する必要があります。設計書や仕様書を確認して必要な材料と数量を明確にします。また、建設工事で参考になる資料として「土木工事標準歩掛」があるため確認しておきましょう。資料内に記載されている「歩掛」とは、作業に必要な機械や材料、作業員を数値化した指標を表しています。

工事費用を算出する

次に、工事費用を算出することが必要です。人材を検討して材料を算出し終えると、工事費用を算出できます。具体的には集計した作業機械、作業に必要な材料と作業員数を単価にかけて合計を出します。
なお単価は、工種別に設定する必要があります。建設物価調査会が作成する「建設物価」や経済調査会の作成した「積算資料」を参考にできるでしょう。また、作業員といっても普通作業員や軽作業員、特殊作業員などに分けて算出する必要があるため、確認が必要です。

書類を作成する

最後に、積算作成のためにはいくつかの書類を作成する必要があります。「内訳明細書」という書類を作成して、内訳明細書では内訳書、明細書、仕分け書などに細分化できます。それぞれの工事ごとに単価や企画、数量を記載して内訳明細書を作成しましょう。書類作成のポイントとして直接工事費はそれぞれ工事ごとに詳細を作成して、間接工事費は一括でまとめて作成可能です。積算内容にミスがあると受注金額に影響を及ぼし最悪赤字になることもあるため、内訳証明書に記載や計算にミスがないよう細心の注意を払いましょう。

積算作成に役立つ、政府が発表する基準とは?

ここまで積算の作成手順等について紹介してきました。次に積算を作成する際に役に立つ基準について紹介します。

国土交通省が定めている積算基準

国土交通省が定めている積算基準があります。ここには、地震や集中豪雨普及事業における積算方法や、工事における工期の延長に伴う増加費用の積算方法などが記載されています。
それぞれ、PDFにまとめられているため積算算出の際に基準を確認しましょう。
https://www.mlit.go.jp/tec/koujisekisan.html

政府が公開する積算基準はおもに公共事業に向けて作成されますが、一般工事でも同様に損傷可能です。「電気設備」「昇降機設備」「機械設備」の3つに分かれて随時改定されています。

市販の書籍

国土交通省が定める積算基準は市販の書籍でも購入できます。建設物価調査会の「建設物価」や経済調査会の「積算資料」は知名度が高く、参考にしている建築会社も多いでしょう。また、経済調査会の「工事歩掛要覧〈建築・設備編〉」は政府刊行物であり、歩掛の詳細内容について網羅しています。また、無料の資料として「公共建築工事積算基準等資料」は国土交通省の下記サイトでいつでも確認できます。
https://www.mlit.go.jp/gobuild/shiryou_sekisan_unnyou.htm

積算に必要な資料とは?

ここまで積算に役立つ基準等について紹介しました。では、積算を実行するにはどんな資料をそろえる必要があるでしょうか。ここでは積算を作成するために必要な資料について紹介します。

はじめに契約書・約款が必要

契約書や約款は、積算作成に必須です。契約書は「契約者に関する情報・工事の施工方法」などの確認に使用することがあります。構造物の名称や場所、備考に詳細が書かれているため積算を作成する際に必要です。契約約款では、一般に「建設工事標準請負契約約款」を使用して、事業内容が民間か公共かなどの区別を確認します。

図面・仕様書が必要

図面や仕様書も積算作成に欠かせない資料です。これにより「拾い出し作業」が可能になります。設計図面や仕様書には立体図や平面図が書かれており、加えて矩計図があれば施工方法を確認することで、建築における拾い出し作業を実施します。
仕様書には2種類存在し、「共通仕様書」「特記仕様書」があります。なかでも、対象の建築工事に関して材料の仕様詳細や工事種別が書かれている特記仕様書を確認します。

任意仮設等数量計画書

仮設資料に関しても積算の必要があるため、任意仮設等数量計画書を確認しなければなりません。仮設資料にあたる建築として現場付近の交通整理人員、足場、養生、工事現場の囲いなどが該当します。仮設設計にはあらかじめ計画段階から指定される施設と、現場の建築や施工が進むにつれて指定される任意の施設があります。書類の詳細を確認しつつ、実際の施工現場状況も頭に入れて積算を作成しましょう。

積算を失敗しないためのポイントとは?

ここまで積算の概要や作成手順、参考資料、作成に必要な資料などについて解説してきました。
最後に積算する際に失敗しないための注意点やポイントについて解説します。

適切な施工計画を立てる

積算に失敗しないためには、適切な施工計画を立てることが重要です。施工計画ではスケジュール工程を作成するほか、資材や施工機械、施工方法についても記載してマイルストーンにおとします。
また再生資源やゴミ処理(スクラップ処理)の手法まで記載することで、積算漏れが起きないよう計画を厳密に立てるのです。予算には安全な環境を実現するための整備予算もしっかりと含めます。

地形や気候なども考慮しておく

地形や気候は、建築において施工方法を変化させるため考慮が必要です。これにより原価が変動し積算の内容や料金が変わります。おもに「夏場の施工現場気温を確認して熱中症対策を施す場合」、「雪国の施工現場で除雪作業を行う場合」などがあります。

臨機応変に対応した歩掛を心掛ける

歩掛は施工現場や状況によって変化するためあくまでも基準として参考にしましょう。国土交通省や文部科学省など多くの政府機関が積算の基準を歩掛にしています。
歩掛は使用機械によっても変化して細かく記載されています。そのため現場の機械と異なるものが基準に採用されていた場合は、歩掛が変化するため注意が必要です。厳密化を避けて臨機応変に対応することが重要と言えます。

労務費を適切にする

労務費用を標準的な基準に当てはめて設定し、積算内容に記載することも重要です。そのためには適切な労務費を学ぶことが必要ですが、国土交通省が作成した下記「建築保全業務労務単価」を参考にするとよいでしょう。「建築保全業務労務単価」は年度ごとに発表、更新されているため都度キャッチアップが必要です。また、「公共工事標準単価積算基準」や「土木工事標準歩掛」にも歩掛などの詳細が書かれていますが、労務費について詳細を書いた資料が「建築保全業務労務単価」です。
https://www.mlit.go.jp/gobuild/gobuild_fr2_000001.html
令和3年の労務費:
https://www.mlit.go.jp/common/001376451.pdf

必要に応じて専用ソフトを使う

最後に、積算をする場合は専用ソフトの活用もおすすめです。専用ソフトを使用することで業務効率化や生産性向上が図れて、担当者のヒューマンエラー防止にもつながります。積算ソフトには、業界に特化したものから施工ジャンルに特化したものまで存在するため、自社に適したものを慎重に選定しましょう。

積算は無料のGoogleスプレッドシートやExcelなど、表計算ソフト作成する企業も多いですが、業務効率化やミス防止のためにも専用ソフトの導入を検討することをおすすめします。

積算担当者には、ある程度の専門性が求められます。担当者を教育する場合には、育成コストも発生し、はじめはミスも多いかもしれません。そうした場合には、歩掛や現場環境の理解をして、適切に積算を行えるよう指導していくことが重要です。
こうした教育過程でも、専用ソフトを使用すれば、効率が上がるでしょう。教育される側・する側双方の負担を低減することになります。
そのうえ、専用ソフトならノウハウの蓄積・共有もしやすいため、属人化防止を推進できる可能性まで開けます。

まとめ

この記事では積算の概要から作成の手順や参考になる資料、作成する際のポイントなど網羅的に解説しました。積算は専門知識が必要な業務であり、さまざまな指標や現場を知ることで作成できます。

近年では屋根点検を安全に行うためにドローンを活用する企業も存在し、ドローンの運用費用も積算に含めることがあります。
建築現場にドローンを導入して、安全な建築を目指しましょう。

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