2025年10月1日

【2025年版】リフォーム会社向け|リフォーム費用の相場と賢い予算管理術

2025年のリフォーム市場は、材料費の高騰や人件費の上昇により、従来の「常識的な相場観」だけでは通用しなくなってきています。

さらに、一括見積サイトや口コミを活用して複数社を比較する消費者が増え、単に「安さ」で勝負するだけでは選ばれない時代になりました。

では、リフォーム業者が見積もりで選ばれるためには、どのような工夫が必要なのでしょうか?

この記事では、最新のリフォーム費用相場を抑えた上で、相見積もりに勝つための価格戦略・見積書作成の工夫・提案の差別化のポイントを詳しく解説します。

他社と比較されたとき、「この業者に任せたい」と思ってもらえるような見積もりを提示したいという方の参考になれば幸いです。

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リフォーム費用の相場を知る重要性とは?

リフォーム業者がリフォーム費用の相場を知る重要性とは何なのでしょうか?

相場を把握することが受注につながる

リフォーム業界で受注を獲得するためには、まず「相場感覚」を正しく持つことが非常に重要です。

いまや顧客の多くは、一括見積サイトや口コミを活用し、複数の業者から見積もりを取り寄せて比較検討するのが当たり前になっています。顧客は単に「金額の妥当性」だけを見るのではなく、その裏にある業者の誠実さや説明力を見極めています。

そのため、相場から大きく外れた金額の見積もりを提示すると、すぐに不信感を持たれてしまいます。安すぎる見積もりは「手抜き工事ではないか?」「追加費用が後から発生しそう…」と疑われやすく、反対に、高すぎる見積もりは「他社に比べて割高だ」と判断され、候補から外されてしまいます。

こうした状況下で業者が選ばれるために大切なことは、「相場を押さえた上で、自社ならではの強みをどう価格に反映するか」です。例えば、保証内容・使用する素材の質・工事後のアフターフォローなど、価格に含まれる“安心材料”をしっかりと説明できれば、単なる安さ競争から抜け出せます。

つまり、「相場感のある見積もり」+「納得感のある提案」こそが、受注を左右する最大のポイントなのです。

材料費高騰と地域差に注目した提案ができる

リフォームの費用の相場は一律ではなく、常に変動しています。

特に、近年は材料費の高騰が顕著で、木材・塗料・住宅設備機器の価格は数年前と比べても大きく上昇しています。

また、リフォーム費用は地域によっても相場は異なります。

・都市部:人件費やテナント費が高いため、工事費用全体が割高になる傾向にある
・地方:職人不足や資材の輸送コストが価格に直結し、思った以上に費用がかさむケースもある。

こうした背景を踏まえ、顧客に「なぜこの金額になるのか」を具体的に説明できる業者は、信頼を得やすくなります。単に「高い・安い」だけで判断されるのではなく、「材料費や地域事情による価格差」を理解してもらうことで、見積もりの納得感を高められるのです。

つまり、相場を知っていることは、単なる知識ではなく、自社の価格を“説明できる武器”になります。価格の裏付けをきちんと提示できる業者こそ、相見積もりで比較されたときに「誠実な会社」として選ばれるのです。

部位別リフォーム費用の相場一覧

2025年時点での主要な部位別リフォーム費用の目安は以下の通りです。

金額には幅がありますが、これは選ぶグレード・施工範囲・使用する材料によって大きく変動するためです。

キッチンリフォーム:60万円~250万円
→システムキッチンの交換が中心。壁付けから対面式への変更や、食洗機・IHコンロなどのオプションを付けると200万円を超えることもあります。

浴室・風呂リフォーム:60万円~180万円
→ユニットバスの交換のみなら100万円以内に収まるケースが多いです。土台の補修や浴室のサイズ変更を伴う場合は高額になり、断熱性や浴室暖房乾燥機などのオプションの追加も費用を押し上げます。

トイレリフォーム:15万円~60万円
→便器の交換のみであれば20万円以下で収まる場合もあります。タンクレストイレや最新型のウォシュレット一体型トイレを採用すると費用は上がり、さらに床や壁クロスの張り替えを含めるかどうかでも金額が変わります。

洗面所リフォーム:20万円~80万円
→洗面台の交換だけなら20万円〜30万円程度で済むことが多いです。床や壁も一緒に改修すると費用は増加し、特に収納力やデザイン性を重視したモデルを選ぶと高額になる傾向があります。

床・壁・天井のリフォーム:10万円~200万円
→部分的なクロス張り替えやフローリングの張り替えなら10万円〜40万円程度。全面的に張り替える場合や自然素材を使う場合は、100万円を超え、規模次第では200万円を超えるケースもあります。

屋根・外壁リフォーム:50万円~200万円
→屋根・外壁は80万円〜120万円程度。屋根工事を含めると200万円規模になることもあります。塗料の種類や施工面積が価格を左右するため、見積もり時には塗料の耐用年数と費用対効果をセットで説明できると信頼につながります。

外構・駐車場・エクステリアリフォーム:30万円~200万円
→駐車場の舗装、フェンスや門扉の設置、ウッドデッキなど工事内容の幅が広いため、価格差も大きくなります。最近ではデザイン性や防犯性を重視した提案が好まれる傾向にあります。

窓・玄関リフォーム:20万円~150万円
→断熱性能を高める二重サッシや玄関ドアの交換が主流。補助金制度(断熱リフォーム補助金など)を活用できるケースも多く、コストを抑えたい顧客への効果的な提案ポイントになります。

“相場を説明できること”が信頼につながる

これらの相場は、使用する材料や施工内容によって大きく変動します。大切なのは、見積もりに最新の材料費や仕入れ値の変化を反映させつつ、その理由を顧客に分かりやすく説明することです。

「この価格になったのは〇〇の材料費が上がっているためです」

「こちらの資材を選ぶと、標準タイプに比べて〇〇円ほど高くなります」

といった具体的な説明ができる業者は、顧客から“誠実で信頼できる”と評価され、相見積もりの場面でも優位に立てます。

全面リフォームの費用相場と注意点

全面リフォームは、住まいを大きく生まれ変わらせる大規模工事です。

部位別リフォームに比べて金額も大きいため、相見積もりで複数社を比較されるケースが非常に多く、「価格の妥当性」と「説明のわかりやすさ」が受注の決め手になります。

全面リフォームの相場目安(2025年時点)

全面リフォームの費用相場は以下の通りです。

・戸建て住宅:約500万円~2,000万円
・マンション:約300万円~1,500万円

金額に幅があるのは、以下の要素によって費用が大きく変動するためです。

建物の状態・築年数:老朽化による補修や耐震補強の有無で大きく変わる
工事範囲:間取り変更を伴うか、水回り設備をすべて入れ替えるかなどで差が出る
使用する素材・設備のグレード:標準仕様かハイグレードかによって数百万円の差が出る

ポイントは、「なぜこの金額になったのか」を具体的に説明できることです。

全面リフォームの提案で他社と差をつけるために注意すべき点

全面リフォームの提案で、他社と差をつけるために注意すべき点は以下の通りです。

1.見積もりの透明性を徹底する

全面リフォームでは金額が大きい分、顧客は「費用の根拠」を特に気にします。

・材料費・人件費・諸経費に分けて提示する
・「キッチン交換 〇〇万円」「床張り替え 〇〇万円」部位別の内訳を明示する
・工事途中で発生する可能性のある追加費用(劣化による補修費用など)も事前に説明する

こうした見積もりの透明性は、金額が高くても「納得して依頼できる」安心感につながります。

2.松・竹・梅の3パターンで比較提案する

予算感がつかみにくい全面リフォームでは、複数プランの提示が効果的です。

梅プラン(最低限の改修):必要な補修と標準仕様を中心にコストを抑えた案
竹プラン(標準):水回りの刷新+内装全体のリフォームをバランスよく組み込んだ案
松プラン(こだわり重視):最新設備や自然素材を使用し、デザイン性や快適性を高めた案

このように3段階で示すことで、顧客が予算に応じて比較検討しやすくなり、「どのプランにするか」という前向きな選択につながります。

3.補助金を活用した提案

2025年も、リフォームで使える補助金制度が多数あります。

・子育てグリーン住宅支援事業
・先進的窓リノベ事業
・給湯省エネ事業
・既存住宅における断熱リフォーム支援事業
・長期優良住宅化リフォーム推進事業
・介護・バリアフリーリフォーム補助金
・各自治体のリフォーム補助金

これらを見積もりに組み込むことで、「実質的な負担額」を下げる提案が可能です。特に高額になりやすい全面リフォームでは、補助金情報の有無が業者選びの大きな差別化のポイントになります。

4.顧客心理を踏まえた説明をする

顧客は「安全で信頼できる会社に任せたい」と思う一方で、「できるだけ安く済ませたい」という気持ちも持っています。

そのため、業者側は、「安くできる部分はしっかりコストを抑える」+「将来の修繕費を抑えるためには、ここには投資をしたほうがよい」といったメリハリのある説明をすることが大切です。

「安さ」だけではなく「納得感」を提供できる見積もりこそが、相見積もりで勝ち抜くカギになります。

リフォーム費用の内訳とその割合

リフォーム費用は大きく分けると、工事費・材料費・諸経費の3つで構成されます。

顧客にとって「どこにお金がかかっているのか」を理解しやすく示すことで、見積もりへの納得感を高められます。

1.工事費(40%~50%)

工事費には、職人の人件費や工事日数、専門技術料などが含まれます。

大工、設備工、電気工、内装工など、複数の職種が関わるとそれだけ工事費は増加します。また、工期が長引けばその分人件費がかかるため、「短工期で仕上げられるかどうか」も費用に影響します。

顧客への説明例:
「工事費には、大工や設備工など複数の職人さんの作業賃が含まれています。工期を短縮すれば人件費を抑えられますが、その分仕上がり精度や安全性とのバランスも大切になります。」

2.材料費(30%~40%)

設備のグレードやデザイン、仕上げ材によって価格は変動します。同じシステムキッチンでもメーカーや機能の違いで数十万円単位の差が出ることも少なくありません。

近年は建材・資材の価格が高騰傾向にあり、顧客への価格説明の重要性が特に増しています。

顧客への説明例:
「このキッチンは標準仕様で約80万円ですが、収納や食洗機を付けると120万円前後になります。ご予算に合わせて、必要な機能を選んでいただけます。」

3.諸経費(10%~20%)

諸経費には以下のような費用も含まれています。

・現場管理費
・運搬費
・廃材処理費

特に、この「諸経費」は顧客にとって分かりにくいと感じる部分です。ここを曖昧にせず、詳細を丁寧に見積書へ記載することが信頼につながります。

顧客への説明例:
「諸経費には、現場を安全に管理するための費用や、撤去した廃材の処分費などが含まれています。工事の品質やアフターサービスを維持するために必要な費用です。」

リフォーム費用を抑えるためのポイント

リフォームを検討する顧客の多くは「できるだけ費用を抑えたい」と考えています。

そこで業者としては、単純に値引きをするのではなく、コストを抑えつつ満足度を維持できる提案を行うことが大切です。

以下の工夫を意識することで、顧客にとって「頼りになる業者」という印象を与えられます。

1.複数の業者の見積もり取得を前提とした提案

ほとんどの顧客は相見積もりを取ります。業者は、これを前提に以下の内容を説明しましょう。

・「なぜこの金額になるのか」を丁寧に説明する
・他社との違い(保証・アフターサービスなど)を強調する

これらを説明することで、単純な価格競争から脱却できます。

設備や材料のグレードを見直し、コストパフォーマンスを重視する

設備や材料は同じメーカーでも「標準仕様」「ミドルグレード」「ハイグレード」と幅広い価格帯があります。業者側が複数プランを掲示することで、顧客は予算に応じて納得して選択できます。

・キッチン:標準仕様は80万円前後、高級仕様は120万円以上
・フローリング:合板フローリングより無垢材は高額になるが、耐久性やデザイン性は向上
・外壁材:サイディングよりタイル張りは高額になるが、メンテナンス頻度を抑えられる

3.中小企業ならではの工夫をする

大手業者に依頼すると安心感はありますが、広告費や管理費が上乗せされることがあります。その一方で、地元の中小企業や職人直営の工務店はコストを抑えられる場合も多いです。

業者が伝えるべきポイント:
・「大手業者に比べて広告費が少ないため、その分コストを抑えています。」
・「地域密着型なので、アフター対応を素早く行えます」

単に「安い」だけでなく、小規模業者の強み(柔軟な対応・迅速さ・顔が見える関係)をアピールすることが大切です。

4.補助金や助成金制度を活用する

国や自治体の制度を上手に利用すれば、顧客の負担を大きく減らせます。

特に以下の分野で補助金が充実しています。

・省エネ改修(断熱材・高断熱窓・高効率給湯器など)
・バリアフリー改修(手すり設置・段差解消・浴室改修など)
・耐震改修(基礎補強・耐震壁追加など)

これらの補助金や助成金の対象となる場合は、見積もり提案時に費用を効果的に抑えることが可能であることを説明しましょう。

まとめ

リフォーム業者が顧客に選ばれるためには、単に「安い見積もり」を売りに出すだけでは不十分です。

むしろ安さだけで勝負すると「品質が不安」と逆に敬遠されてしまうこともあります。大切なのは、まず業者自身が相場を正しく把握し、その上で「なぜこの金額になるのか」を分かりやすく説明することです。費用の内訳を丁寧に掲示し、材料費や人件費、諸経費の根拠を明確にすれば、顧客の不安は大きく和らぎます。

また、松・竹・梅の複数プランを用意したり、補助金を併せて提案することで、顧客に「選択肢のある安心感」を与えることができます。さらに、保証やアフターサービスの内容を見積書に盛り込むことで、価格以外の部分での信頼も得られるでしょう。

このように、相場を意識した価格設定と誠実な見積書作成を徹底すれば、相見積もりで比較されたとしても「価格だけでなく、この業者なら安心して任せられる」と顧客に感じてもらえるはずです。

信頼と納得感を重視した提案こそが、長期的に選ばれる業者になるためのカギと言えます。

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