集客を拡大させたい工務店にとって、認知度向上の施策は重要です。新規の顧客を獲得し、集客を伸ばす方法や、成約率をアップさせるポイントを押さえましょう。また、具体的な集客方法とそれぞれのメリット・デメリット、取り入れる上でのポイントを紹介します。ドローンを導入する集客効果についても併せて解説します。
目次
認知度アップに効果的な集客方法
中小工務店において、「社名認知」のための活動は、最も注力すべき施策と言っても過言ではありません。工務店の多くは地域に密着した事業を営んでいるため、地域内での認知度が高ければ高いほどビジネスチャンスが生まれやすいからです。
認知度をアップさせるには、まず、アプローチしたいターゲットを明確にします。地域住民全員を対象にすると莫大なプロモーション費用がかかるため、まずは顧客になり得る方々をターゲットとして絞り込む必要があります。家族構成や年齢、世帯年収、趣味嗜好など、アプローチしたいターゲットの特徴を明確にしましょう。過去のお客様を整理してみると、共通点が見えてくるはずです。
ターゲットを明確にしたあとは、住宅購入を検討する前の段階から社名を認知してもらえるような施策を講じる必要があります。「投資対効果」の視点で長期的に見て、効果が得られそうな施策を実践しま しょう。社名認知拡大のために具体的にどのような施策を行えばよいのか、おすすめの方法をメリット・デメリットとともに紹介します。
ポスティング
チラシを各家庭のポストに投函するポスティングは、狙った地域や家にダイレクトの訴求できる点がメリットです。集合住宅や築年数の古い家などを目視確認しながら配布できます。
デメリットは、見られる前に捨てられる可能性が高い点です。紙質やデザインを工夫して手元に残してもらえるようなチラシを作成する工夫が必要です。一軒一軒配布するのに労力がかかるデメリットもあります。
ポイントは、チラシを投函するところを住人に見られているという意識を持って、きちんとした身なりで、丁寧に投函することです。同じエリアのポスティングは同じ人が行い、住民と顔を合わせたら必ず大きな声で挨拶をしましょう。ポスティングは一度だけではなく、定期的に行い、チラシを見たお客様限定のお得な情報や案内を盛り込むとより効果的です。
新聞折込
毎朝各家庭に配達される新聞に広告を折り込む方法は、配達地域や配布日を指定できる点がメリットです。イベントの直前など最も効果が得られそうなタイミングで折り込んで宣伝できます。新聞の購読者は比較的年齢層が高いため、年配の方々へ向けたリフォームや住み替えの広告なら、一定数の効果が期待できます。若者の購読者が少ないため、若年層には効果が期待できない点がデメリットです。
新聞折込はチラシのサイズによって費用が変動するため、内容や折り込む回数などを慎重に検討したほうがよいでしょう。
地域情報誌
配布される地域が限定されているフリーペーパーなどに広告を掲載する方法です。地域情報誌には、注文住宅を手掛ける工務店の特集ページが設けられていることがよくあります。
無料で配布されているため、若年層を含む多くの地域住民が手にしやすい点がメリットです。各家庭に配布されるだけでなく店舗にも置かれているため、子育て主婦層などターゲットとなる方々が通う美容室やサロンに置かれている情報誌を狙うと効果的です。
デメリットは、配布スケジュールに融通が利かない点や、一度の掲載ではすぐに集客率アップは期待できない点です。多数の企業が広告を掲載しているため、広告枠が小さく、載せたい情報を全て載せきれないこともあります。
ポイントは、誌面に合わせたデザインやキャッチコピーを意識して広告を作成することと、継続的に掲載することです。
看板
自社のシンボルロゴや社名を入れた看板を、駅やバス停、道路脇など目につく位置に設置する方法です。
移動の際に自然と目に入るため、交通量の多い国道沿いや施工実績のないエリアに看板を立てることで、認知される機会が増える点がメリットです。
しかし、車だとその場を一瞬で通り過ぎてしまうおそれがあるため、印象に残る看板が求められる点がデメリットでしょう。
社名がアルファベットや難しい漢字で読みにくい場合は、「検索キーワード」風のデザインにしたり、ひらがなやカタカナで表記したり、工夫した看板にすることがポイントです。
バスや電車の広告
バスの場合は、車内の窓上広告や側吊り広告をはじめ、窓ガラスに貼るステッカー広告、降車時のアナウンス広告、バス一台を丸ごと広告にするラッピングバスという方法があります。
電車の場合は、窓上広告や中吊り広告、ステッカー広告のほか、動画映像を流せるデジタルサイネージ(電子看板)が最近では人気です。駅構内やホームに設置されたポスターボードへの掲載や、線路脇に看板を設置する方法もあります。
これら車両広告や交通広告のメリットは、半ば強制的に視界に入るため、多くの方に認知してもらえる点です。通勤や通学で毎日同じ電車やバスを利用している方には、同じ広告を繰り返し目にすることによる反復訴求効果が期待できます。特に目線の高さにある広告は注目率が高く、視認性に優れています。
公共性が高いだけに厳しい審査があり、掲載までに時間がかかる点や、インパクトがないと他社の広告に埋もれてしまう点がデメリットです。ターゲットを絞り込めず、広告の効果を測定しにくいのも難点です。
取り入れる際は、他の広告と並んで掲載されても目立つように、インパクトのあるキャッチフレーズや写真を用いた広告にするのがポイントです。
YouTube広告
会社のYouTubeチャンネルを作成して動画を配信する方法に加え、コンテンツの再生前に差し込まれるインストリーム広告や、再生中に表示されるバンパー広告など、さまざまな配信方法があります。
テレビCMと違って少額の予算から広告を配信できる点がメリットです。クリックされるか一定時間視聴されない限り、広告料は発生しません。動画広告では、静止画では伝えきれない魅力を伝えられるため、YouTubeに広告を掲載する中小企業は急激に増加しています。
一定以上のクオリティを持つ動画でないと印象に残らず、スキップされる可能性がある点がデメリットです。
プロの業者に委託すればコストかかるのは否めませんが、多くの方に関心を持ってもらえるような広告動画を作成することがポイントです。
Instagram広告
写真や動画を用いた広告を、ストーリーやタイムラインに表示させる方法です。
ユーザーの中心が20~30代の女性であるため、これから住宅の購入を検討する世代を狙って多くの方にリーチできる点がメリットです。投稿が並んだ部分に紛れ込ませて広告が表示されるため、目に留まる確率が高いのも魅力です。
シェア機能がないため、新規のフォロワー獲得やフォロワー以外の方へのアピールが難しい点がデメリットです。フォロワーをある程度獲得できるまでは拡散力が低く、宣伝効果は限定的になるでしょう。
ハッシュタグにはユニークかつ効果的なワードを選ぶこと、広告と記事には統一感をもたせることがポイントです。
Facebook広告
写真や動画を用いた広告を、並んだ投稿に紛れ込ませて表示させる方法です。
Facebookは実名制でデータベースが正確なため、ターゲティング精度が高い点がメリットです。ユーザー自らが登録しているプロフィールや、「いいね!」などのアクティビティをもとにターゲットを細かく絞って広告を配信できます。低価格から出稿できるのも魅力です。
住宅やリフォームを検討しているといったニーズまで登録情報からは読み取れないため、成約につながらないユーザーにも配信してしまう点がデメリットです。
Facebook広告はフォーマットの種類が豊富で、同じ訴求でもフォーマットによって効果は変わります。フォーマットを有効活用し、訴求に合った広告を作成することがポイントです。
MEO(Map Engine Optimization)
Googleマップのローカル検索において、上位表示させる方法です。SEOの一部で、ユーザーが目的地や業者を探しやすくなります。
誰でも無料で始められる点や、Googleに登録されることによって信頼性にも繋がる点がメリットです。スマートフォンの普及に伴い、Googleマップの利用は確実に増加しているため、工務店の集客方法として十分な効果が期待できるでしょう。
即効性がない点や、更新や写真投稿などに手間がかかる点がデメリットです。
MEOでは、正しい情報の提供や日々の更新をしっかり行うことがポイントで、キーワードによっては通常の検索結果よりも上位に表示されるでしょう。
問い合わせ数アップに効果的な集客方法
認知度をアップさせた次は、問い合わせ数を増やすため、見込み顧客の「行動」を促すことが重要です。資料請求やイベントへの参加など、行動に移しやすくなるための集客方法を紹介します。
住宅展示場
さまざまなハウスメーカーや工務店のモデルハウスを見学できる住宅展示場は、注文住宅を検討しているお客様の多くが足を運ぶ場所です。
その場でお客様と商談できる場合もあり、次のアクションにつなぎやすい点がメリットです。
広告投資コストが大きい点がデメリットですが、営業手法次第で成約まで進められる確率は上がります。
一度接触したお客様には、完成見学会や個別相談会の案内を送り、SNSのアカウントのフォローをお願いしましょう。2回、3回と接触回数を増やせれば成約に近づく可能性が高まるでしょう。
家づくり勉強会
家づくりに失敗しないための資金計画や土地選び、基礎知識を共有するセミナー形式の勉強会です。
比較的集客しやすく、住宅の購入を検討しているお客様と接触できる点がメリットです。勉強会後に個別相談もできます。
今すぐ購入を考えているお客様は少なく、即効性は期待できないのがデメリットです。
定期的に開催し、お客様との接触機会を増やすことがポイントです。勉強会や住宅に関するお悩み相談会といった名目で、月1回を目安に開催するのが望ましいでしょう。
ホームページ
ホームーページは、24時間365日問い合わせを受け付けてくれる代表的な集客ツールのひとつです。
ホームページで集客できたら広告費を抑えられる点や、来店予約などがスムーズに行える点がメリットです。しかし自社で作成する場合、時間がかかったり、デザイン性に欠けたりする点がデメリットです。
ホームページを作成したからといって反響があるとは限らず、上位表示させるにはSEO対策が必須です。会社の強みやコンセプトを見極めてしっかりとSEO対策を行い、ホームページには会社に関するあらゆる情報を見やすく盛り込むことがポイントです。ブログを立ち上げ、新鮮な情報を毎日更新することも検討しましょう。
SNS
Instagram、Facebook、Twitter、LINEを使った集客方法です。会社の情報発信ツールとして、SNSを活用している工務店は増えつつあります。
SNSの強みを活かして、多くの方に情報を拡散できる点がメリットです。無料で利用でき、リアルタイムでの情報発信も可能で、お客様とのコミュニケーションツールにもなります。
更新が続かないと不信感につながる点や、思わぬことで炎上するおそれがある点がデメリットです。
ポイントは、最新の情報を発信し、更新を継続する仕組みづくりです。上手く利用することで、現状では注文住宅を考えていない方々にもアプローチできるでしょう。インスタやTwitterを行う場合は、他社事例もよく研究し、効果の出やすい方法を模索しましょう。
集客したお客様を成約に繋げるにはどうする?
数多くの競合他社がいる中で、お客様に依頼したいと思ってもらうにはどうすればよいのでしょうか?集客したお客様を成約に繋げるコツを2つ紹介します。
1つ目は、反響が取れるホームページ構造にすることです。自社の強みを最大限にアピールするのはもちろん、お客様の不安を解消するためにアフター保証制度については詳しく明記しておきましょう。
2つ目は、営業マンやスタッフの対応に注意することです。住宅の購入にあたってはいかにお客様の不安を取り除けるかが重要です。不安を与えるような言動や行動は厳禁です。最終的には人として信頼できるかどうかを見られていることを肝に銘じ、誠意や思いやりを持った対応を心がけましょう。
工務店の集客にはドローンが役立つ
ドローンを導入している企業は増加していますが、工務店ではまだ少なく、導入すれば他社との差別化ポイントとなります。
ドローンの活用によって、天井高がある建物の現地調査を簡単かつ安全に行えたり、足場を設置せずに屋根の点検や外壁の点検ができたり、さまざまな場面で作業効率化を図れます。これまで地上からは十分な診断が難しかった雨どいやカーポートなどの細部の異常も一目で把握できるため、通常1時間ほどかかる現地調査が15~20分で終わります。お客様への説明時間も短縮でき、商談が早く決まるようになったという声もあります。
実際にドローンを使って屋根や外壁を点検する実演イベントを行えば、技術料の高さをアピールでき、集客アップが期待できます。
まとめ
工務店の集客は一つに絞らず、WebならホームページとYouTube広告というように複合的に行うのが効果的です。ポスティングなども定期的に行い、認知度向上に努めましょう。
ドローンを検討するなら、「DroneRoofer」がおすすめです。公式ホームページでは実際に使っている工務店での活用事例などを見られます。差別化のひとつとして検討してはいかがでしょうか。
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